ブックタイトルDental Products News 特別号Vol.11

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Dental Products News 特別号Vol.11

Fig.1 歯科への紹介の有無(保険医協会データ) Fig.2 まずは地域の医科のクリニックを知るFig.3 誠意が伝わるよう「手紙」を書く Fig.4 内科医の先生のやる気スイッチが入った症例①Fig.5 内科医の先生のやる気スイッチが入った症例②紹介なし 59% 41% 紹介・相談あり全体n=454紹介・相談あり紹介なし65%35%一般医紹介・相談あり紹介なし36%64%専門医超高齢化社会の現在において、健康寿命延伸が望まれています。政府においても「骨太の方針2019(2019年)」「成長戦略フォローアップ(2019年)などのおいて、「医科歯科連携の推進」が明文化され、また「脳卒中・循環器病対策基本法」や「糖尿病性腎症重症化予防プログラム」などにおいても「医科歯科連携の推奨」がされています。一方で、保険点数への反映が低く、具体性がないということも事実であり、なかんなか連携が進まないのも事実でしょう。私が考える最も大きな壁は、「医科と歯科、お互いを知らないこと」だと考えています。今回は、これまで私が実践したことを紹介させていただきます。何かしらの医科歯科連携のヒントになれば幸いです。愛知学院大学歯学部卒業後、愛知学院大学歯学部付属病院臨床研修医終了おしむら歯科勤務の傍ら大阪大学歯学部歯学科社会人大学院入学愛知県名古屋市 おしむら歯科 副院長  押村 憲昭地域包括ケア時代に活きる歯科医院の在り方~医科歯科連携実践編糖尿病内科医が歯科の受診を勧めたか?というリサーチ。一般医は通常の内科医、専門医は糖尿病内科医。紹介とは「歯科の受診を勧めた」という意味で、患者さんが歯科を受診したかどうかではない。そのため実際の歯科受診率はもっと低い割合と推察できる。インターネットで自分の歯科医院を中心として、地域にどの程度の内科・糖尿病内科医などがあるかをリサーチ。実際に私自身がクリニックを受診し、医院や先生、スタッフの雰囲気を感じることが重要と考えている。この先生と連携を深めたいと思った医院には「熱い」手紙を出している。なかには丁寧な返事をくださる方もいらっしゃるが、多くの先生には無視される、が…めげない!!「野菜を中心にきちんと噛んで食事をするように」と長年栄養指導を受けてきた糖尿病の患者さん。実際には臼歯がなく、咀嚼は全くできていない。その点を内科医にフィードバックすると「喉は見るが、臼歯がなかったことは気づかなかった」とのこと。糖尿病患者。歯石・口臭・動揺歯もあり顕著な重度の歯周病。当院の歯科衛生士がSRPを行い、「夕食後、歯を磨いたら食べ物は口にしない」という約束した結果、体重が89kg→73kg、HbA1c 8.5→6.8に改善された。歯周病だけではなく、節度のある食事回数によって生活そのものが改善され、糖尿病にも良い影響をもたらした。* Introduction *こんにちは。近隣にて歯科医師をやっております押村と申します。突然のお手紙申し訳ありません。歯周病と糖尿病という言葉が世間に言われるようになり数年がたちます。また、歯科の外来にて糖尿病の自覚もない患者の血糖値などを測定すると意外と200を超えてたりします。そして、しばしば内科にて治療中で栄養指導を受けておられる患者様で臼歯が欠損しておられる患者さんにも多く遭遇します。おそらくしっかり咀嚼できていません。もし密に連携ができましたあかつきには、地域の皆様の健康に必ず寄与できると確信しています。我々から本当の医科歯科連携を世に発信し、日本を変えていきたいです。一度、お会いさせていただきお話を聞いていただくことは可能でしょうか?