ブックタイトルDental Products News 特別号Vol.11

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概要

Dental Products News 特別号Vol.11

Fig.5 鼻腔の中で起きていること Fig.6 気温が下がると線毛の動きが鈍くなるFig.7 中咽頭部の加湿と加温 Fig.8 鼻みがきしなくて良い理由Fig.9 口腔内は複雑なところ Fig.10 口呼吸はやっぱり弊害が多い微生物産生苦味物質細 菌 死 滅粘膜(鼻汁) AMPs AMPs綿毛細胞杯細胞孤立感覚細胞Ca2+Ca2+ Ca2+T2R基底細胞SCC:孤立感覚細胞T2R:苦味受容体AMPs:抗菌物質参考文献:Temparature effect on the ciliary beat frequency of human nasal andtracheal ciliated cells CF Ckary-Meinesz et.al 1992Fig 1. CBF values of infact cells versus temperature.Inset: Plot of In(F/T) against I/T(K-1 10●). ■ , nasal cilia; □ ,tracheal cilia.012108642010 20 30 40 50 (t ℃)F(Hz)-3-4-5-630 32 34(1/T) x1000In(F/T)3622.5℃鼻呼吸口呼吸28℃60?75%33.4℃75?90%外気中咽頭鼻にはバクテリアがある 1)物理バリア 2)下顎バリア    味覚が関係 3)生物学的バリア鼻には自浄作用がある 4)ネイザルサイクル硬組織のある口腔内はプラークが付きやすく、清潔に保つ必要がある。それがオーラルケア。PMTCとホームケアをしても口呼吸患者は●ミュータンス菌が増える●ラクトバチリス類が増える●プラーク指数が増える●唾液量・緩衝能には影響しない参考文献:Salivary markers and microbial flora in mouth breathing late adolescent Stefano M. et al:Bio med research int. 2018線毛の動きの速さSummary味覚とは舌・鼻腔だけではなく、全身の受容体を持っていることが判っています。これは食事を味わうだけではなく、外部からの侵入、ウイルスや細菌を防ぐよう防御機構を本来持っているのです。このような時代だからこそ、特に外部に直接されらされている器官である口腔と鼻腔が大切であり、セルフケアが重要であると言えるでしょう。苦味受容体T2Rは孤立感覚細胞に指令し、抗菌物質を出し細菌を死滅させています。だからこそ鼻腔には26のも苦味受容体があるのです。鼻腔の線毛活動を研究した論文を見ると、「気温が下がると線毛の動きは弱くなる」「湿度が下がれば線毛の動きは弱くなる」「気温・湿度とも下がれば線毛は消失する」と報告されています。口腔ケアが必要なのに対し、鼻みがきをしない理由は苦味受容体と線毛活動によって細菌侵入を防ぎ、自浄作用があるからです。例えば、外気が22.5度の場合、口呼吸の人は「28度、湿度60 ~ 75%」を体内に取り込むに対し、鼻呼吸の人は「33.4度 湿度75 ~ 90%」の空気を取り入れることになり、鼻腔の線毛の動きは活発となり、ホコリや細菌を体内に取り込みにくいことがわかります。PMTCをどんなに行っても、口呼吸が改善されなければミュータンス菌・ラクトバチリス類・プラーク指数は増えるとされています。だからこそ口腔は、硬組織と軟組織が混在するため、ケアが必要な組織です。 オーラルケアと合わせて鼻呼吸指導をすることが重要です。