ブックタイトルDental Products News 特別号Vol.11

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Dental Products News 特別号Vol.11

Fig.1 匂い分子の届き方 Fig.2 気道としての鼻腔Fig.3 味覚は4S1B Fig.4 鼻腔の中で起きていること参考文献:Optimal directional volatile tramsport in retronasal olfaction. PNAS. November 2015嗅球嗅球オルソネーザル経路呼気時レトロネーザル経路呼気時1 ゴミやちり、アレルゲンなどの除去・濾過2 加温・加湿など外気の調節・調整3 気道抵抗の確保4 細菌やウイルスの不活化5 呼気中の水分奪取6 ネイザルサイクルの存在受容体種Sweet 1Salty 1Sour 1Savou(r umami) 1Bitter 26緑膿菌細 菌 死 滅細菌活動頻  度AHLs粘膜(鼻汁)綿毛細胞杯細胞Ca2+NOSNOT2R38AHLs:アシルホモセリンラクトンT2R38:苦味受容体NO:一酸化窒素AHKAHKAHKAHKしっかり味わうには唾液はとても大切です。舌の味覚地図は皆さん知っていますよね。でもこれって味わうためだけにあるのでしょうか?口は外からの異物を選別するとても重要な砦です。もっと別の意味が隠されているとしたら…。驚くべきことに味覚受容体は全身にちりばめられています。なんと鼻にも甘味と苦味受容体があり、これらが外来異物の防御に大きな役目を果たしているのです。そんな体の秘密を知ると「やっぱり鼻呼吸って大切、そしてもっと口もケアしなきゃ」と思えてくると思います。そんなお話しをさせていただきます。福岡県福岡市開業/日本東洋医学会認定漢方専門医/ NPO法人 日本病巣疾患研究会 副理事長内科医/みらいクリニック院長  今井 一彰味覚が口の中だけと思ったら大間違いだぜ!花粉症や風邪で鼻が詰まると味がわからなくなるという経験はどなたもお持ちでしょう。実は鼻でも味覚を感じています。それは吸気の時ではなく、息を吐いたときに口腔から抜ける呼気=レトロネーザル経路の時に味わうのです。これは「風味」とされ、人間特有の機能なのです。細菌やウイルスの不活化は、特に現在の状況下では、改めて重要であると実感する。Fig2のような機能を持つ鼻腔ですが味覚の受容体を持ち、特に苦味は26の受容体を持っています。体の中に緑膿菌などが侵入してくると、AHLs(アシルホモセリンラクトン)が指令を出し、苦味受容体である苦味受容体であるT2R38が察知し、一酸化窒素を出し、線毛活動を頻発させ、菌を洗い流しています。よって、苦味受容体は大きな役割を果たしています。またこのAHLsは、口腔内では「プラークの凝集」に指令を出します。* Introduction *