ブックタイトルDPNネクストビジョン特集号Vol.1

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DPNネクストビジョン特集号Vol.1

先日、上野のヨシダ本社ショールームでネクストビジョン( 以下N V )をご紹介頂き、手軽に鮮明な拡大視野がモニターに映し出される様を拝見し、ぞっこん惚れ込んでしまいました。待ちに待ってやっと設置して頂き、今日は本格的に使用できる日となりました。いろいろな可能性を肌で感じたワクワクの体験記をお届けしたいと思います。①70歳代 女性 コーヌスクローネ装着の患者さん1 0 年間程メインテナンスを担当しています。コーヌスクローネの内冠の一部にプラークが残り、歯肉に炎症があります。そこで、3 0 倍に拡大して患者さんに炎症とプラークを見て頂き、クラプロックス ハイドロソニック プロを使用しながら説明をしました。「わ~ っ! ! ! よく見えるわ~ ! ! ! これいいですね~! ! ! 」と患者さんも感動です。そして、デンチャー側の外冠もN V で確認すると、プラークの付着を確認することができます。裸眼では金属部のクスミ程度でしかありませんが、細菌叢であり炎症の原因です。ソニックブラシを使用して清掃し患者さんにも見て頂きました。施術者だけではなく患者さんにも拡大視野で確認して頂けることは非常にインパクトが強く、なによりも分かりやすく納得して頂けました。②60歳代 女性 二次カリエスの患者さん1 5 年程歯周治療とメインテナンスを担当しています。インプラントを含みフルマウスの補綴修復が施されており、#46欠損で#44から#47まで連結されています。#47が二次カリエスのため撤去してインプラント治療を勧めていますが、患者さんのご希望はぎりぎりまで現状維持を続けたいとのことで、2 か月に1 度のメインテナンスを続けています。# 4 7 は付着歯肉が少ないためプラークコントロールが困難で、頬粘膜が常に圧接し唾液の自浄作用が期待できません。そこで、N V を用いて#47を拡大視野で確認し、プラークの停滞を患者さんにも見て頂き、最終的に4 0 倍の倍率でケアを確認しました。患者さんご自身では決して見ることのできない二次カリエスに、これほどまでにプラークが残留していたことにショックを受けられ、日々のセルフケアにもっと工夫が必要であることや、メインテナンスの大切さを実感して頂きました。「心配だから、これからは毎月メインテナンスを受けます」とのこと。何よりも拡大視野での確認がモチベーションアップに効果的だと実感しました。③60歳代 男性 口腔がんが心配な患者さん健康観が非常に高く、体脂肪率やアレルギー対応などあらゆる健康管理に余念のない方です。疾患に関しては『早期発見・早期治療・予防の継続』と、お手本にしたいような方です。今回のメインテナンスで、開口一番「口腔がんかもしれないから確認してください」とのことでした。「5 日程前から気になり、鏡で見ると“できもの”ができている」とのこと。なるほど口内炎のようです。患者さんの体験から、口内炎は沁みるけれど今回は沁みないとのことで、口腔がんを疑われたようです。そこで、歯科医師が診断のため拡大してみますと、粘膜の変化はありますが組織が変性しているようには見えません。患者さんは「拡大すると、なんかきれいですね~!」との感想です。歯科医師と共に、口腔がんの可能性は極めて低く口内炎であれば2 週間程で完治するため様子をみて、結果変化がないようならば専門医を紹介することを説明しました。過去に頬粘膜がんの拡大像を見た時は、その病変部があきらかに変性した複雑な粘膜表面でした。拡大視野で“ がんの診断” はできませんが、病変部の確認はできます。心配性の患者さんに「拡大してみたらきれいだった」ことは安心感につながります。口内炎の場合2 週間程で完治することを伝えることでご自身での観察もより具体的になります。【1日のNV使用の感想】マイクロスコープとの比較において、最大の違いは「レンズ内での視野ではなく、80倍もの拡大視野を手軽に効果的に第3者と共有できる」こと。術野の確保やフォーカスの確定が瞬間的にでき、スクリーンに映し出された映像は、鮮明で見やすく、写真や動画の撮影も簡単。素晴らしいパフォーマンスができる。5枚法の口腔内写真も少し練習すれば、短時間で可能になるでしょう。そして、声を大にして言いたいことは・・・『疲労しない』こと。レンズをのぞき込むときの緊張した姿勢の維持は必要ないと感じました。今後の可能性の広がりが楽しみです。患者さんにネクストビジョンのモニターを見て頂きながらハイドロソニック プロの使い方を指導します。10