ブックタイトルDental Products News ハイドロソニック特集号 Vol.6
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Dental Products News ハイドロソニック特集号 Vol.6
東京ステーション歯科クリニック東京都中央区開業ハイドロソニックプロ院長/松本歯科大学臨床教授小川洋一歯科医師安原尚クーレンR繊維は、適切な弾力を有するにもかかわらず、粘膜に触れた際には非常に柔らかく感じる特徴がある。また、植毛も外側の毛が1mm程長くなっており、咬頭を包み込むような配置のため、咬合面の清掃を行いながら歯肉へのアプローチも容易である(図10)。さらに、シングルブラシヘッドのブラシには15°の角度が付与されおり、これにより図のような当てづらい部分やメインテナンス時に特異的に磨けていない部分へのアプローチに有用性が高い(図11)。実際の臨床では、歯肉に腫脹を伴う炎症を有する患者の中には、ブラッシング指導を行っても、疼痛を伴うため適切なブラッシングの指示に従わない患者もいる(図12~14)。このような患者にはハイドロソニックプロの振動数22,000回/分のスタートモードと、非常に柔らかいセンシティブブラシヘッドを組み合わせて指導行うと、このような患者も受け入れやすい。また、使用時の粘膜への感触が優しいことは炎症の強い患者だけでなく、角化歯肉幅が狭く清掃しづらい患者や、歯周外科前後のブラッシング指導に有用性があり、ハイドロソニックプロは、臨床的優位性が高いと考えられる(図15~17)。図9ブラシに角度がついていることにより、大臼歯の頬側へのアクセスが容易になっている。図10歯冠と歯肉に同時にアプローチすることができ、清掃性に優れている。図11シングルブラシであれば、このような歯列不正のブラッシングしづらい所にも、しっかりアプローチが可能である。図12歯石を除去したいと訪れた女性。スケーリングとハイドロソニックプロでのセルフケアを勧めた。図13スケーリングにて歯石を除去し、後日、数回にわたってハイドロソニックプロを用いた歯みがき指導を行った。初期に比べると炎症が緩解していることがわかる。図146ヶ月後。歯肉の炎症もなくなり、良好な歯肉になりつつある。図15カントゥアに沿って、周囲組織とインプラントの隙間にブラシ毛が入り込んでいる。インプラントのセルフケアにも有用である。図16仕上げにシングルブラシを用いることで、より清掃効果が得られる。図17しっかりとしたセルフケアにより、上部構造装着後2年が経過しているが、周囲組織に炎症もなく良好に経過している。文昭,鈴木丈一郎,五味一博,新井髙:音波歯ブラシのプラーク除去効果.日歯保存誌,48: 40-47, 2005.12