Dental Products News 特別号

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身体の筋肉・組織はつながっていることがわかる3FRONTBACK8下顎頭の表面は、線維軟骨でできており、咬合などの環境によって形が変化する。「食べられない」などの問題がある場合、下顎頭の形態異常がポイントとなる。4咽頭は後ろから見ると「チューブ状の構造物である」ことが良くわかる。9上顎洞は外部環境である。血流が少ないため、補填材を入れても骨への置換が難しい。5 67左が一番目、右は二番目の頸椎。第二頸椎に頭部を支えているインナーマッスルが集まってきて、正しい頭位につながる。「食べる」観点で見ると、口腔と咽頭は一つの空間である。その周りの筋肉を締めることで嚥下が起こる。上顎洞・上顎・舌・気道咬合採得・顎位を診るときに顎関節に注目がいくが、顎関節も姿勢の一部である。姿勢が悪いとのどを狭め、上咽頭も縮み、舌根が落ちていく。口腔だけを診ていても治らない。全身の筋肉の役割と理解が、より良い治療につながる。筋肉は40歳を過ぎると衰えはじめる。頭頸部の筋力は弱まり、口腔内では唾液分泌の低下などが顕著に現れはじめるのが50歳。「正しい姿勢、正しく噛む、正しく飲む」習慣をなるべく若い世代の頃から身に付け、強い筋肉とその位置を覚えさせることが大切である。正しい姿勢や正しい位置の下顎になり、「正しい噛み方、飲み方」につながる。結果として、内臓への悪化防止、腰痛防止、誤嚥性肺炎の防止につながり、健康寿命につながる。全身の筋肉が衰える姿勢が悪い口腔と全身は深く関与していることが解る噛まなくなる唾液が出にくい鼻腔・口腔・咽頭・気管・食道が協調的に機能する一つの多目的空間である。機能解剖という点から嚥下・咀嚼を考えると、義歯や咬合といった治療のアプローチの参考として欲しい。13