Dental Products News 特別号

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Dental Products News 特別号

歯科医師への提言「血糖値200mg/dl以上の場合、観血的処置は避けるべきである」と歯科医師登録医制度認定テキスト(日本糖尿病協会発行)には明記されている。高血糖時に抜歯やインプラント、歯周外科治療などを行うと歯髄炎や蜂窩織炎など重篤な感染症を併発する恐れがある。未然に医療事故を防ぐためにも、歯科医院で血糖測定を行うことが望ましいと考えられる。問診票覧に「糖尿病または糖尿病の疑いがあると指摘されたことはありますか?」の一文を加えよう!n年齢(歳)糖尿病の既往歴ありなし151人(21.1%)56人(78.9%)66.7±9.959.5±15.0p値?<0.0001歯科治療の前に「歯科医院での血糖測定」を実施しよう!血糖(mg/dl)高血糖(200mg/dl以上)183.2±73.948人(31.8%)119.6±40.820人(3.5%)<0.0001<0.0001Harase T. et al., BMJ Open Diabetes Res Care, 3(1):e000151, 2015糖尿病患者の歯周治療マニュアルより糖尿病患者の歯周治療マニュアル,歯科医師登録医制度認定テキスト,日本糖尿病協会, 2007歯科医師よ、誇りと自信を持て!!私は6年前に歯科医師会の先生方と出会うまでは、起床時にしか歯磨きをしない歯周病患者であった。もちろん、歯科医院には数十年来受診していなかった。当時は、体重92kgであった上に、高血圧・不整脈・糖尿病予備群というメタボの権化状態であったが、歯周治療を契機としてこれらの病魔全てと縁を切ることに成功した。歯科界は、いわば私の命の恩人でもある。歯科医療は、健常歯から喪失歯まで、赤ちゃんから高齢者まで、病態と対象年齢において幅広い連続性を有しており、このような視点は医科にはない。糖尿病や歯周病は生活習慣病というよりは、現代社会が生み出す「社会病」であり、その病魔は高齢者はもちろんのこと、妊婦や小学生にまで広がりつつある。糖代謝異常は、歯肉炎・歯周炎と同じく本来連続性を持った病態であるが、残念ながら医科においては分断されているのが現状である。歯科医院のスタッフが糖代謝異常の視点を持ち得れば、チェアサイドで多くの人々を糖尿病の発症から救えるに違いない。だからこそ、私は生まれ変わったら歯科衛生士になりたいのです。医科の視点は断絶、歯科の視点は連続糖代謝異常歯肉歯周炎にしだわたる糖尿病内科産科妊娠糖尿病歯肉炎特定検診軽度歯周病行政メタボ(境界型)中等度歯周病糖尿病絶食時血糖(mg/dL)92 100 110 126歯科内科重度歯周病11