ブックタイトルDental Products News 特別号Vol.9

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概要

Dental Products News 特別号Vol.9

骨再生の不思議骨再生の未来明海大学歯学部機能保存回復学講座保存治療学教授歯科医師横瀬敏志城西歯科大学(現明海大学歯学部)卒業スペースシャトル宇宙開発のため米国NASAへ派遣日本レーザー歯学会評議員日本歯科保存学会理事米国NASAにて「無重力と骨」の研究において判ったことは「歯の発生過程においては重力が関与しないが、骨の成長には重力が重要な役割を果たす」ということでした。骨には負荷を感知するセンサーがあり、外部からの負荷(メカニカルフォース)を与えることで骨形成が促進されるのです。では骨形成が促進されるメカニカルフォースとは何か?それがレーザーだったのです。今回はそのメカニズムと臨床での活用法をご紹介したいと思います。DNA01骨組織とメカニカルフォースDNA02咬合の力によって誘導された骨組織DNA03顎骨は経時的に変化する→→負荷をかけない大腿骨正常な大腿骨負荷をかけないと骨はスカスカとなる。Wolffの法則では、「骨の形状は加わる力によって支配され、それに適応するように形作られる」と報告がある。Frostの理論では「骨細胞が骨代謝をコントロール、成長・モデリング・リモデリング・骨折治癒が起こる」と報告されている。これらの作用を歯科臨床に役立てたい。強い咬合によって骨が誘導されるケースは、日常的によく実感されることだろう。これも強い骨代謝の結果。インプラントの長期症例。インプラント体はオッセオインテグレーションによって動かないが、顎骨は環境によって変化していると言える。よって、インプラント上部構造は適宜交換、歯冠形態を変えるものと認識する。DNA06 04Frostの理論DNA05Co2レーザーは骨形成促進作用はあるのか?骨折+モデリングリモデリングDisuseWindowAdaptedWindowMild OverloadWindowPathologicalOverload WindowFrostは、骨には4つの窓があると提唱している。Disuseはギブスをしている状態、Adaotedは通常の場合、Pathologicalは骨折の状態。大きな負荷をかければ骨が密になるわけではなく、「適度な負荷」が重要である。Co2レーザーは骨形成促進作用があるか?の実験。明らかに骨再生が促進され、メカニカルフォースの役割を果たすことが立証された。DNA06骨形成Co2照射条件07DNA骨再生メカニズムの実験結果CO2 laser照射距離10cm(このときの照射野の直径0.98cm)照射面積0.48 2πcm 2≒0.754cm 2照射熱量0.5w×10s=5J 5J÷0.75cm≒6.63J/cm 2Expresstion of SOST /β-actin mRNA1.510.50SOST mRNA*Control CO2 laserExpresstion of DMP-1 mRNA2.521.510.50DMP-1 mRNA*Control CO2 laserCo2レーザーを当てることでオッセオサイトの発現により、骨抑制が50%に半減し、骨再生機構は約倍となっている。よって、骨再生のスピードが増すことがわかった。48 well : 0.8cm 2 /well