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概要

DPN CAMBRA特集号Vol.1

CAMBRAR における細菌検査(カリスクリーン)の有用性う蝕予防でホームケアは必須です。従って患者は、ホームケアを継続する意識を持ち続けることが重要です。CAMBRARもこの点を重要視し、図1の⑥でいくつかの検査を行い、患者教育に役立てることを推奨しています。特に図5に示すカリスクリーンは、非常に操作が簡便で、短時間で、患者の口腔内細菌の量を検討できる有用な機器で、患者に対してもわかりやすく説明することができます。日本でのCAMBRAR によるう蝕予防管理の重要性いくつか国家統計調査によると、日本では乳児・小児・学童のう蝕は予防されていますが、8020運動の推進によって、むしろ中高年のう蝕は増加しています(歯科疾患実態調査2016年)。しかしながら、中高年のう蝕予防に対する公的対策はほとんどなく、かかりつけ歯科医によるう蝕予防の重要性が日々、増加しているように思われます。CAMBRARは、そのような時代にうまく整合するう蝕予防プログラムで、今後、多くの歯科医院に浸透していくと思います。図4 CAMBRARによるリスク別推奨処置(ホームケアのみ抜粋)注意 ; 1500ppmのフッ素濃度を上限として配合された歯磨剤が販売されています(2017年3月認可)。フッ素濃度・1000ppmの歯磨剤に比較し、う蝕予防効果は高いですが、厚労省の通達等で「6歳未満の子供の使用に関して注意が必要」とされています。(a)(b) (c) (d)(e) (f) (g)ローリスクミドルリスクエクストリームリスクハイリスクなしフッ化物配合歯磨剤(900~950ppmF)を 1日2回な しな しキシリトールガムミンツ2粒を1日4回深い小窩裂溝にシーラントキシリトールガムミンツ2粒を1日4回(重曹洗口)フッ化物配合歯磨剤(900~950ppmF)を 1日2回フッ化物配合洗口液(0.05% NaF;225ppmF) 1日1回フッ化物配合歯磨剤(900~950ppmF)を 1日2回フッ化物配合洗口液(0.05% NaF;225ppmF)1日2~複数回フッ化物配合歯磨剤(900~950ppmF)を 1日2回フッ化物配洗口液(0.05% NaF;225ppmF)1日複数回クロルヘキシジン10mL洗口クロルヘキシジンフッ化物キシリトールシーラント図5 カリスクリーンとその使い方(a)カリスクリーンの写真〈測定方法〉(b)サンプルを採取。(c)サンプル採取後の綿棒と検査液をチューブに添加する。(d)10秒間よく混和する。(e)混和したチューブを本体にセットする。(f)測定中、15秒間のカウントダウンが表示される。(g)カウントダウン後。測定結果が表示される。0~1500:ローリスク  1501~9999:ハイリスク参考書籍・文献等1)安井利一(監訳),竹下玲ら(著者);バランス(Balance):患者と歯科医師のためのう蝕管理ガイド,クインテッセンス出版株式会社(東京),2015 年2)安井利一(監修・解説),天野敦雄(監修);世界水準の予防歯科を検証する/ CAMBRA / リスク評価に基づくう蝕管理の全容, Quintessesnce 35(5), 46-82, 2015 年4