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概要

DPN CAMBRA特集号Vol.1

ていくケースも珍しくありません。中・高齢者においては、加齢的変化はもちろん、ストレスや薬の服用などさまざまな原因によって唾液の分泌量が減少し、根面カリエスのリスクが高まります。小児の場合には「唾液の質」、高齢者の場合には「唾液の量」が重要となり、それぞれのリスクに応じた「う蝕リスク=唾液のコントロール」をしていくことが重要と考えています。アメリカでのCAMBRARは、CRAフォームを用いたう蝕のリスク評価後、フッ素導入やバーニッシュ、サホライド塗布などの処置を行っていくのですが、日本では一部使用できない薬剤などもあるため、日本で実施しやすいようにアレンジされています。これら日本でのプロトコルに基づき、う蝕リスクが高い方に対してどのように「唾液の分泌量を増加させ、唾液の質を変える」のか、これまでの予防やメンテナンスの流れの中に、どのようにCAMBRARを組み込んでいるのか?をご紹介したいと思います。図4 唾液の分泌量を上げる①リスクに応じた期間を設定し、定期的にスケーリングやPMTCなどクリーニングを行います。図5 唾液の分泌量を上げる②クラプロックス歯ブラシを用いて術者によるブラッシングを行い、歯肉マッサージの方法や当て方などを体感いただきながら、ホームケアのポイントを指導します。図6 唾液の分泌量を上げる③唾液腺のマッサージを行い唾液の分泌量を増加させます。図7 ホームケアでも唾液の分泌量を上げるフッ素入歯磨剤、洗口剤(ピュリフレッシュ ドス リカルケアは素早く中性に戻す)やガムの摂取、口腔環境を変えるタブレット(ラクレッシュプロ)など、リスクに応じたホームケア法や必要な製品・継続できそうな製品を患者さんと相談しながら指導します。滅菌ルームの見える化、カウンセリングルームの個室化、最新機器の導入など院内の環境も整えることで患者さんの健康意識や予防意識を高め、継続来院につながると考えています。■ 当院でのCAMBRAR実践!*写真は、新型コロナウイルスによる非常事態宣言前に撮影しています。キャンブラ15