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概要

Dental Products News240

新型コロナウイルスの感染対策正しいユニットの使い方3エアロゾルをなるべく発生させないメインテナンス法新型コロナウイルス感染拡大によって、より一層の感染対策、見直しをされているかと思います。今回は、メインテナンス時の感染予防対策として当院で実施していることをご紹介したいと思います。銀座並木通りさゆみ矯正歯科デンタルクリニック81坂本紗有見1まず、マウスウォッシュで30秒洗口をします。できればガラガラうがいも行ってもらいます。2口腔内診査を行い、粘膜や舌の状態、カリエス・歯肉炎症や歯石沈着箇所などをチェックします。3治療前にまず、クラプロックス歯ブラシで口腔全体のプラーク除去を行います。ブラッシングはTBIだけではなく、プラークをあらかじめ除去し、状況を把握しておくことは、患者・術者の健康を守る意味でも大切な施術です。クラプロックスは、柔らかいクーレンR繊維のため、ナイロン毛の歯ブラシに比べて唾液の飛び散りが少なく安全な術者磨きが可能です。4つづいて、ユリ-にて歯面清掃を行います。その際に「どの部位のどこに」汚れがあるのかなどを把握したうえで(直視をしなくても良いくらい)、エアロゾル飛沫を受けにくくするために、直視をなるべく避けて施術します。ユリーを一歯ずつ丁寧に当ててそこに一歯すべてカバーするようにバキュームチップの角度を変えながらすべての水はねを吸い取ります。しかし、通常のバキュームやカニューレで吸引しても飛沫が多い(水がはね返って来る)場合の工夫として、口唇を少し閉じ気味にして自分の手でカバーする方法も良いと思います。ユリ-はブラシが回転しないので歯面や粘膜を傷つけたり、頬粘膜を巻き込むことが少なく、より安全に使用することができます。5定期メインテナンスであれば、エアロゾルの発生が少ないエアースケーラ-を活用しましょう。超音波スケーラ-でもエアースケーラ-でも、エアロゾルを軽減するためにはバキュームテクニックが重要です。口腔外バキュームも必要ですが、口腔内バキュームカニューレでその多くは吸引できるといわれています。水の飛び散りを確認しながら、しっかりと吸引できる位置を意識します。ポピーは振動が柔らかなため飛散も少なく、歯面に優しいタッチのエアースケーラ-です。デュールのカニューレは、先端部の直径が大きいのでしっかり吸引できるうえ、素材が硬いので頬粘膜を巻き込みにくく、吸引ロスが少ない特徴があります。ポピー*排唾管を活用して、なるべく2ハンドで使用しましょう。1名の患者さんに付くスタッフを減らすことも感染予防では大切です。*ルーペなどを活用しましょう。口腔内が見えないと覗き込む姿勢になってしまいます。拡大視野下で見られれば、口腔との距離が取れ感染予防に繋がります。*なるべく直視しないためには事前の口腔診査が重要です。Dental Products News 240 7