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概要

Dental Products News240

加圧し、アクセサリーポイントを挿入するスペースを形成し(図11)、適切なアクセサリーポイントを選択、順次これを繰り返し、緊密な根管充填(図12)をしていく。その後は根管口より上部の余分な部分に対して、インスツルメントを加熱して切断(図13)、根管口部に垂直圧をかけて仮封する。根管充填の状態は、X線写真でを施術することとし、遠心根管をバイオシーシーラーとREバイオガッタパーチャポイントで根管充填した。根尖病変部には、シーラーをover fillingさせて経過をみていくこととした。術後不快症状の発症は、やや腫脹が認められたものの短期間で消退し、コアを植立して抜歯窩の閉鎖を待っている(図14)。トの根管充填は、これまでの根管充填術式を簡略化し、かつ予後の良導を期することができる「MTA製材による新しいバイオ根管充填」方法である。しかし、この新材料を最大限に活用するためには、根管充填に至るまでの根管拡大・形成が確実になされていることが前提であることは、言うまでもない。確認して術式を完了する。●60歳女性8慢性化膿性根尖性歯周炎次回には、さらにこの「バイオ根管充填」このように通法の術式で手技の簡便化と、操作時間の短縮が可能となり、従来の根管充填用シーラーと比較して優れていることも報告されている。5.臨床応用例●62歳女性6慢性化膿性根尖性歯周炎感染根管治療を3か月継続してきたが、近心根管から排膿が止まず、Hemisection通法の感染根管治療で、何ら不快症状の発症なく、根管内細菌培養検査で陰性を確認して、バイオシーシーラーとREバイオガッタパーチャポイントで根管充填した。術後、何ら不快症状の発症がなく経過している(図15)。以上要するに、MTA製材のバイオシーシーラーとREバイオガッタパーチャポインについての話を進めていく予定である。文献1)森川公博.待望のMTA根管充填用シーラー「MTAフィラペックス(MTAFillapexR); DPN, 211, 4?5, 2015.2)Zordan-Bronzel Cl.et al.:Evaluation of PhysicochemicalProperties of a New Calcium Silicate-based Sealer, Bio-CSealer. J Endod. 2019 Oct;45(10):1248-12523)Torres et FFE et al (2019).:Effect of immersion in distilled wateror phosphate-buffered saline on the solubility, volumetric changeand presence of voids within new calcium silicate-based rootcanal sealers. International Endodontic Journal. doi:10.1111/iej.13225図12根管充填後図13余剰ガッタパーチャポイントの除去加熱したインスツルメントで一塊として取り除く。図14 62歳女性6慢性化膿性根尖性歯周炎図15 60歳女性8慢性化膿性根尖性歯周炎根管治療時。排膿が止まらない。遠心根のみ根管充填。hemisection後。初診時。根管充填後。14Dental Products News 240