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概要

Dental Products News240

MTA製材による新しい「バイオ根管充填」新バイオセラミック製根管シーラー「バイオシーシーラー(BIO C Sealer)」と新ガッタパーチャポイント「バイオガッタパーチャポイント」その1森川公博森川歯科クリニック/福島県会津若松市開業1.はじめにこのたび、バイオシーシーラー(BiO-CSealer)が、ペースト・ペーストのシー1)ラーであるMTAフィラペックスの発表から6年の年月を経てアンジェラス社から発売された。本材は、既に従来のシーラーと比較して2,3の報告)もなされている練和の必要がないプレミックスタイプの根管充填材で、抗菌作用(pH11-13を維持)、レジンフリー、高い生体親和性等のメリットを持ち、短時間での操作が可能となっている。さらに、バイオシーシーラーの特徴は、そのシリンジにもある。すなわち、バイオセラミック特性を有するシーラー材料を湿度から保護し、内容量もシリンジ内のシーラーが硬化する発生リスクを最小限とするなど開発に工夫が凝らされている(図1)。特筆すべきは、バイオシーシーラーは歯科材料として、他の材料よりも承認が難しいクラスⅢでの認可を受けていることである。ここで、歯科材料クラス別の分類と製品の占める割合について述べてみると、届出のみで済むクラスⅠは、一般医療機器で38%、管理医療機器はクラスⅡで50%、高度管理医療機器・特定保守管理医療機器のクラスⅢ、クラスⅣはそれぞれ11%、1%にすぎない。クラスⅡの歯科材料としては、歯科鋳造用チタン合金、歯科用象牙質接着材(合着・接着材料)、義歯床用アクリル系レジンなどで、いわゆる認証品になる。図1バイオシーシーラー図2アプリケーターチップの形状バイオシーシーラーの特性を生かすため様々な工夫がなされている。チップは細く長く根尖付近へ到達しやすくなっている。図3バイオシーシーラーの硬化精製水+乾燥♯35で拡大した透明根管模型。精製水で湿潤させてから充填:上部填塞面に触れても硬化している。乾燥状態で充填:上部填塞面に触れると硬化していない。全く水分がないと硬化しないというMTAの特性を理解した上での臨床応用が重要となる。Dental Products News 240 11