ActiBookアプリアイコンActiBookアプリをダウンロード(無償)

  • Available on the Appstore
  • Available on the Google play

概要

Dental Products News239

ハンドルなので手の小さな術者でも操作しやすく、軽量であるため細やかな操作が可能となる(図4)。またシリコングリップを使用しているため滑りにくく安定して施術でき、術者の手指や腕の疲労も軽減される(図4?図6)。実際にステインが付着しやすい患者に対してポピーを使用しステイン除去を行い、次のメインテナンスで来院した際、いつもよりステインの量が減っているのを認めた。歯面への損傷が小さいため、ステインがつきにくかったと思われる(図7)。ただ、歯石粉砕効率で比べると、超音波スケーラーの方が優れているので、多量の歯石や硬いセメント除去などは超音波スケーラーで行うなど使い分けも有効である。実際に超音波スケーラーとポピーで、患者の感じ方にどのくらいの違いがあるのかをメインテナンスで来院された患者10名に同意を得て協力してもらい調べた。口腔内を正中で左右にわけ、超音波スケーラーとポピーを片側半分ずつランダムに振り分け、患者はブラインドの状態でスケーリングを行い、終了後アンケートに記入いただいた。アンケート項目は痛み、振動、音、気持ちよさの4項目を0?10に分け選んでもらい、それぞれ平均を計算した(図8)。結果、「痛み」、「振動」、「音」の項目において、ポピーの方が超音波スケーラーよりも少ない(良い)結果となり、特に「振動」では大きく差が出た。また「気持ちよさ」でもポピーの方が高評価であった(図9・10)。被験者数は少ないが概ねの傾向として、患者はポピーの使用でより“快適で気持ち良い”と感じていることがわかった。スケーリング時に感じる痛みや振動など患者さまの不快感をなるべく少なくし、心地良くメインテナンスを受けていただくことは、リコール率の向上につながり、それは患者様にとっても医院側にとってもメリットが大きいと言える。図7ステイン再付着の減少2か月前にPMTCした患者の再来院時。毎日タバコ20本、コーヒー1杯。PMTC直後。1か月後来院時。ステインの付着はわずか。図9超音波スケーラーとポピー図9患者アンケート結果図10ステイン再付着の比較患者アンケートアンケートに協力いただいた患者の術前の口腔内。1日タバコ14本、コーヒー4?5杯。アンケート。ポピー超音波小さい大きい43210■超音波スケーラー3.22.6■エアスケーラー321.41痛み振動音左側はポピー、右側は超音波スケーラーで歯石およびステイン除去直後。患者アンケート。正中で左右にわけ、超音波スケーラーとポピーを片側半分ずつスケーリング後、回答していただく。左右振り分けはランダム、患者へはブラインド。不快気持ちいい■超音波スケーラー76.56.265.55■エアスケーラー6.7気持ちよさアンケート結果。上:痛み、振動、音とも、ポピーの方が小さく感じるという結果になった。下:「気持ちよさ」でも、ポピーの方が高評価であった。ポピー超音波1か月後の口腔内。右側(超音波スケーラー)に比べ、左側(ポピー)の方がステインの付着が少ないことがわかる。Dental Products News 239 1