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概要

Dental Products News239

プロビジョナル作製材料ルクサクラウンルクサクラウンの活用法─前歯編─松本勝利あらかい歯科医院/福島県南会津郡開業/GLOBAL DENTAL SYSTEM代表近年、審美治療の要求度が高まってきており、耐変色性・耐咬耗性・破壊強度・研磨性・マージン部の明瞭性・寸法安定性・生体親和性など、プロビジョナルレストレーションにおいて使用される材質は、より良質な材質が要求されるようになってきている。これらは、補綴装置と歯周組織・顎機能との調和の予知性を高めるためにとても重要な要素であり、これらの要求を複合的に叶えるためには、今までテンポラリークラウンで使用していた即時重合レジン(PMMA)では難しい場合もある。今回、ルクサクラウンの活用について、前歯編・臼歯編として2回にわたって紹介する。前歯部においては審美的要素を強く求められるため、事前にモックアップ用WAX upを行いそれを口腔内にて再現するが、歯頸部の高さを整えながら歯周組織と補綴物の生体親和性を確認する際、幾度かクラウンマージンの位置設定やサブジンジバルカントゥアの強さを変更しながら、プロビジョナルレストレーションを調整していく必要が生じる。また、審美的な満足度を向上させることを目的としてカラーリングを行うこともある。筆者はプロビジョナルレストレーションを図1シリコンインデックス図2Pre-支台歯形成図3シリコンインデックスのトリミングモックアップ用WAX upを行なった模型上にてシリコンインデックスを採取することもある。支台歯形成のガイドラインに沿ってPre-支台歯形成を行う。唇頬側マージン部より約2mm程度離した部分でカットする。このようにすることでマージン部への流入が安定する。図4シリコンインデックスを口腔内に戻す際の指標図5分離材の塗布シリコンインデックスを口腔内に戻す指標としてシリコンインデックスに目印などを付帯することは有効である。分離材としてフィットに悪影響を及ぼさず、かつレジンの分子よりも細かい物を使用している(流動パラフィンを使用)。図6ルクサクラウンの注入ルクサクラウンをシリコンインデックスの中に注入する。DMGのルクサクラウン。この時必要であれば支台歯マージン部にもルクサクラウンを流しておくことにより過不足なく築盛できる。20Dental Products News 239