ブックタイトルDental Products News239
- ページ
- 18/32
このページは Dental Products News239 の電子ブックに掲載されている18ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。
このページは Dental Products News239 の電子ブックに掲載されている18ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。
Dental Products News239
クルクミンのPg菌バイオフィルム形成阻害効果抗菌効果も重要であるが、もっと大事なのはバイオフィルムの形成を阻害するかどうかである。そこでPg菌単独でバイオフィルムを形成させ、クルクミンの効果を評価した。ヒトの唾液をコートした平板上で、実験的にPg菌バイオフィルムを形成させた。バイオフィルム形成前の30分間、Pg菌に可溶化したクルクミンを作用させた。クルクミンは1μg/mlの低濃度から効果を発揮し、20μg/mlの濃度ではバイオフィルムの形成を80%以上阻害した。使用菌株P. gingivalis OMZ314対照(クルクミンなし)緑色:Pg菌の実験的バイオフィルムクルクミンのPg菌バイオフィルム形成阻害効果(%)P<0.01クルクミン濃度(μg/ml)1μg/ml5μg/ml10μg/ml20μg/mlクルクミン濃度参考文献2より引用クルクミンのPg菌混合バイオフィルム形成阻害効果実際のバイオフィルムは日和見菌の連鎖球菌などが歯の表面に付着し、その菌の上にPg菌が付着する。この状態を模するために、前もって連鎖球菌S. gordoniiのバイオフィルムを平板上に形成させ、その上にPg菌のバイオフィルムを形成させた。Pg菌は緑色に、S. gordoniiは赤色に染められているので、Pg菌量が多いとバイオフィルムは薄緑に見え、少ないと黄色に見える。クルクミンをPg菌に作用させると、1μg/mlの低濃度でバイオフィルムは黄色に変わり、濃度が増えるにしたがって、黄色の面積が減少した(Pg菌が減ったのである)。20μg/mlのクルクミン濃度ではPg菌のバイオフィルム形成を90%以上阻害した。緑色:Pg菌(P. gingivalis OMZ314)対照(クルクミンなし)赤色:連鎖球菌(S. gordonii G9B)緑と赤が重なるので、黄緑~黄色に見える。クルクミンのPg菌バイオフィルム形成阻害効果(%)P<0.01クルクミン濃度(μg/ml)1μg/ml5μg/ml10μg/ml20μg/mlクルクミン濃度参考文献2より引用16Dental Products News 239