ブックタイトルDental Products News238

概要

Dental Products News238

抜歯窩への活用図2図5図3図6図4図7図1 ヘムコン デンタル ドレッシング軟組織移植手術は、患者が術後疼痛や食事の際の違和感などを訴えるケースも多く、術者にとってストレスを感じる手技のひとつである。また治療過程としても後出血がなく、一早く創面の治癒促進がなされれば、補綴処置やインプラント治療など次の治療ステップへ進むことができ、治療期間の短縮化になることは言うまでもない。これらの問題を解決するのがヘムコン デンタル ドレッシングである。元々は、米国が軍事用止血パッドとして開発したものであるが、現在歯科医療材料として承認されている。主成分であるキトサンは、プラスに帯電しており、出血面に触れることでマイナスに帯電した血液中の赤血球と血小板を引きつけ、血小板凝集反応による自然な凝血塊の形成を促せる。生体中の凝固線溶系因子を介さずに、薬剤を用いていないのが他製品とは異なる大きな特徴であるため、ヘムコン デンタル ドレッシングは高い止血効果がある。また、生物学的安全性や甲殻アレルギーがある方にも問題がないことも検証されている。私の臨床においては、創傷治癒が早く、創面が上皮化しやすいことに注目している。今回、症例を通して軟組織移植術のポイントを供覧する。綿状パッド ヘムコン デンタル ドレッシングヘムコン デンタル ドレッシングの活用木林 博之　きばやし歯科医院／京都府長岡京市開業インプラント治療を目的に残根状態を抜歯。止血と補填材の流出防止を目的に５ｍｍ×６ｍｍサイズにヘムコン デンタル ドレッシングをトリミングしてから置く。抜歯後。単純縫合、8の字縫合により、ヘムコン デンタルドレッシングおよび移植材の流出を防止する。骨補填材を填入する。７日後。上皮により抜歯窩が覆われており、明らかに治癒が早い。ヘムコン デンタル ドレッシング　25mm×70mm　10mm×12mm 2サイズがある。手術等の口腔内止血や、口腔粘膜組織保護を目的に使用する。10 D e n t a l P r o d u c t s N e w s 2 3 8