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概要

Dental Products News237

小嶋 壽 東京都中央区開業Dr.KOJIMA’S Voice Vol.「患者様の主訴」 ?初めから終了まで ①13今回より一人の患者様の初診時の訴えから初診時の対応、診査と治療の進め方、治療方法と使用器材などについて順を追って話を進めていきたい。患者様は40代の女性で、主訴は左下奥の歯が噛むと違和感があるということで、根の治療をしてもらいたいというものである。「噛むと違和感」ということは咬合を意識する必要がある。口腔内を見ると、一番強い力が入る上下左右の大臼歯にはほとんど白い色のクラウンが入っている。レジンのような柔らかい材質や、ポーセレンやジルコニアのように異常に硬すぎるものが、歯科の世界では使われているが、大臼歯に使用することは考えものだろう。硬い材質になれば、その分大臼歯の負担が、大きくかかってくる。咬合面をみると、どの臼歯も一様に大きくこすられているあとが光ってギラギラしている。どの歯もギラギラしているという現象は、臨床の中でもそんなに多くないが、その分口腔内がいじめられていることが解る。歯槽骨の骨隆起も診られ、左下の根の治療だけをすれば良いのではなく、咬合を意識しながら治療を進める必要がある。主訴初診時の様子口腔内の様子#36の口腔内の様子。大臼歯はほとんど白い色のクラウン図1コンピュレイで取った全顎20枚法でのⅩ線写真図7図4 トロフィーパン スマート オシリス3Dパノラマレントゲン画像。#36の根尖病変が解る図2図8 #36のコンピュレイ画像立体画像で診ると、頬側の骨がなく根尖が見える図5図3 支台築造は金属が入っている図9 両手で下顎を持ち中心位に誘導図6 コンピュレイ22 D e n t a l P r o d u c t s N e w s 2 3 7