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概要

Dental Products News237

図6-1 圧排図6-2 作業用模型図7-2 作業用模型を光学印象(IOS)図7-1 光学印象(IOS)図5 仕上げ形成その後、エクストリュージョンと歯冠長延長術を行った上で、修復処置に移行した。まず、支台築造にはルクサコアZ-デュアルを使用している。1.強度・靭性に優れているジルコニアを含有した支台築造用レジンである。審美治療で使用されるジルコニア含有クラウンと同じ物性のため相性が良く、支台形成時に懸念される破折を防ぐ。(圧縮強度:380MPa 曲げ強度:150MPa)2.象牙質に近い切削感のレジンである。プレパレーション時、周囲の象牙質と近い質感で切削できるので、精緻な支台形成が可能。3.独自のナノテクノロジーにより、流動性が良いので気泡が入りにくく操作性に優れている。ルクサコアZ-デュアルの特徴を上記したが、筆者が最もメリットに感じるのは、「切削感」である。硬すぎず、柔らかすぎず、非常にスムーズな形成を短時間で行うことができる。「形成のしやすさ」は、精度の高い治療をするために重要なポイントだと考えている。支台築造後、TMダイヤモンドバーの№5を用いて概形成を行った。これは通常のタービンを使用して形成を行っている。そして最終仕上げ形成にはルーティーにフィニッシングバーホルダーKを装着して行った。支台歯形成にルーティーを使用するメリットは、1.タービンの回転切削ではなく振動によ歯肉圧排後印象操作を行う。当初口腔内を直接IOSにてスキャンしたが、歯肉縁下部分の印象が不鮮明であった。そのため、従来法に準じ、シリコーン印象後に作成した作業模型をIOSにて光学印象を行った。作業模型の光学印象は鮮明なフィニッシュラインが採得できている。口腔内を直接スキャンしたIOSデータ。フィニッシュラインがやや不鮮明である。模型をスキャンしたIOSデータ。作業用模型。ルーティーでの形成は、あくまでフィニッシュラインの最終調整にのみ用いる。他の部分は通常のタービンで形成を行っておくことがポイント。充填器の先端を薄く加工したものを用いて歯肉を排除し、最後の仕上げ形成は極力明視下で行うようにしている。圧排にはシュアーコードの0番を使用する。D e n t a l P r o d u c t s N e w s 237 11