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概要

Dental Products News237

図1 口腔内スキャナーの使用イメージ図3 配送された技工物 図4 装着時のフィニッシュライン確認図2-2 図2-1のSTL変換画像図5-2 exocad上での作業工程 図5-3 ジルコニアコーピングの試適図5-1 印象前の口腔内図7 完成修復物 図8 装着時頬側面観図6 シリコーン印象材による全顎印象図2-1 実際の取得画像図9 咬合面観口腔内スキャナー トロフィー3DIプロα低負荷かつ高品質な医療を目指した口腔内スキャナーの活用法笹生 宗賢 むね歯科クリニック/東京都世田谷区開業2014年にCAD/CAM冠が保険収載され、最近では光学印象の保険収載が話題になるなど、デジタル機材のすそ野が広がり出している。筆者は2018年よりトロフィー3DIプロαを導入し、試行錯誤を繰り返しながら使用してきた。本稿ではその一端を披瀝しつつ、可能性を示してみたい。まず、口腔内スキャナーはコンピュータに接続される(図1)。レセコンと連動するので、レセコン入力さえ完了していれば、患者番号入力だけで情報を呼び出せる。光学印象後に取得した画像はCADソフトで読込可能なデータ形式(図2-1・2)に変換しておく必要がある。操作にやや煩雑な感はあるが、動画を撮影しスタッフ間で共有すると良いようである。データは歯科技工所とクラウド上でやり取りし、同時に患者名や形態などの概要や留意点を加え歯冠形態や歯肉性状まで記録されている。咬合力が強いため咬合面を半分程度ジルコニアにて製作し、残る咬合面と頬側面に対して築盛を指示。ジルコニアと陶材の組み合わせで歯肉への影響も少ない。データによるミリングマシンでの作製のため石膏模型はない。取得した画像をCADソフトが読込可能な形式に変換する。取得画像はリアルタイムでモニター上に表示される。技工士はモニタ上で操作し形態を作り上げる。歯科 試適時点で概ね良好な適合性が確認できる。医師が指示をすることで製作物のイメージを共有できる。炎症による出血等もできる限りコントロールしておく必要がある。フィニッシュラインはもとより色調や形態も問題なく仕上がっている。ポーセレンワークは通法に従い行われるため、完成後は通常どおり模型とともに納品される。ジルコニアコーピング上に陶材を築盛するため全顎印象操作を行う。フィニッシュライン修正等も指示が可能。8 D e n t a l P r o d u c t s N e w s 2 3 7