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概要

Dental Products News236

い。またオートミックスであるため気泡が入りにくく、シャープなマージンが再現できる。さらにアクリルレジン系の表面性状により簡単に綺麗な光沢が出せ、審美的にも機能的にも優れた製品である。ルクサテンプスターの直接法による応用直接法とは口腔内でルクサテンプスターのノズルの先から出したレジンを直接支台歯に巻き付けて使用する方法であるが、それを行うにはいくつかの工夫が必要である。1ミキシングチップの先を曲げるチップの先端がストレートだと、直接支台歯に全周巻き付けることができないが、チップの先端をプライヤーで曲げることにより、直接支台歯の遠心や舌側でも気泡が少なく巻き付けることができる。2硬化直前に咬合させるまずノズルの先から出たレジンをトレイに少し出した後、支台歯に巻き付ける。トレイのレジンが半硬化してきたら、軽く噛んでもらい対合関係を印記する。まだ柔らかい時に噛んでしまうと舌圧や頬圧でルクサテンプスターが流され、頬舌側の厚みが薄くなり再度当部位へのレジン添加が必要になる。また硬化が進んだ時に噛ませると、咬合の印記ができないので調整量が多くなってしまう。3マージンの修正撤去後はマージン部などに気泡やチッピングなどがないかチェックし、内面を一層カーバイドバーで切削し支台歯に戻ることを確認する。気泡やチッピングがある場合はロータイプのフロアブルレジンで修正する。修正後はペーパーディスクでマージンを仕上げ、全体の形態はカーバイドバーで整え、その後ブラシをかけるだけで綺麗な光沢が得られる。最後に今回新しくなったルクサテンプスターの直接法による臨床例を紹介する。この症例のように根管治療後に支台築造しシリコーンコアがない場合でも、その場でプロビジョナルレストレーションを直接作製することができる。この直接法のテクニックを用いることでルクサテンプスターの臨床応用が広がり、現在当医院で作製するすべてのプロビジョナルはこの材料を用いて作っている。是非お勧めしたい。図10マージンの修正3図11マージン部の調整図12形態修正全周のマージンラインがほぼ再現された。さらにマージンからの立ち上がりの形態に修正が必要であればレジンを足しておく。ペーパーディスクを使うことで、カーバイドバーを使うよりも、シャープなマージンラインを出すことができる。歯頚部からのカウントゥアをペーパーディスクで大まかに調整し、その後隣接面コンタクトを残しながらカーバイドバーで全体の形態を整える。図13咬合面の調整図14咬合面の裂溝の付与図15ブラシによる艶出し対合関係が印記されている面の一部を咬合のコンタクトポイントとして残しながら咬合面の形態を調整する。先の細いカーバイドバーで咬合面の裂溝を付与する。先端がフラットなカーバイドバーの角を用いると大まかな裂溝の形態が付与しやすい。形態修正後はブラシをかけるだけで簡単に艶を出すことができる。図16図17内面の調整図18仮着したプロビジョナルレストレーションチェアサイドで作製したプロビジョナルレストレーション。内面を一層カーバイドバーで削除することでアンダーカットが取れて支台歯への適合が良くなる。術前のシリコーンコアがなくても支台築造後、直接ルクサテンプスターを用いて即日このようにプロビジョナルレストレーションを作ることができる。Dental Products News 236 19