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概要

Dental Products News236

図6髄腔拡大図7歯髄の切断滅菌をしたダイヤモンドバー、またはカーバイトバーを用い水平的な方向に冠部歯髄腔を広げるようにバーを進める。ラウンド形のダイヤモンドバーで歯髄を切断する。歯髄切断の利点は歯髄の状態を直接目視で確認できることである。血流の有無、出血の度合いを確認する。炎症が強いと、止血が困難であると報告されており、止血の可否は健康な歯髄か、病的歯髄かの目安となると報告されている。本ケースは血液に混じり、一部排膿も見られた(図6)。図8歯髄の切断と洗浄図9止血の確認冠部歯髄の炎症が進んでいても根管内の歯髄にまで炎症が及んでいなければその病的歯髄を除去した後は正常歯髄が残る。切断面を生体親和性の高いMTAで封鎖しさらに歯冠側から漏洩が起こらないよう緊密な封鎖を行うことで根管の歯髄は保存することが可能である。切断後は5.25%の次亜塩素酸ナトリウム溶液にて1?2分程洗浄することで歯髄断面を一層溶解し同時に象牙質表面の殺菌も行う。滅菌精製水で洗浄、滅菌綿球を軽い力で圧接し止血を行う。注:止血が不可能な場合(にじむ程度の出血は問題ないが、あふれるような出血がある場合)は根管内歯髄まで炎症が波及していることが示唆されるため、抜髄へ変更となる。図10MTAの充填根管口部にMTAをコンデンサーで運び、滅菌ペーパーポイントの太い部分を使用して充?する。MTAアンジェラスHPは雪を踏みしめるような感触で圧接が行いやすく操作性が良い。ある程度の厚みを充填したら滅菌綿球で圧接して形を整える。図11仮封図12経過観察治療後3?6ヶ月程度の経過観察を行う。歯冠部歯髄がないため歯髄診査には反応しないことが多い。打診、触診、咬合時痛が無いかを確認し、X線像共に問題がなければ修復治療へと進むことになる。上部は封鎖性が高いグラスアイオノマーセメントでの仮封を行い、処置を終了する。術直後と4ヶ月後のX線写真:症状はなく経過良好である(歯冠部のグラスアイオノマーセメントはレジンコアに置き換え済み)。Dental Products News 236 17