ブックタイトルDental Products News236
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Dental Products News236
落ちない・取れない総義歯(オーバーデンチャー含)を作製するには、義歯辺縁(外形)の封鎖性が重要です。コンパウンドでボーダーモルディングをした各個トレーで印象採得するのが一般的ですが、私は主に治療義歯を活用し義歯外形を決定する方法を用いています。作製した治療義歯に床辺縁延長用レジン『ペリモールド』で義歯辺縁を修正し、粘膜調整が必要なケースはティシュコンディショナー『コー・コンフォート』を、必要でないケースは動的リライニング材『リプロライナー』で粘膜面を作製します。治療義歯で外形が決まったら治療義歯のコピーを複製義歯用レジン『コピーデンチャー』で作製し、そのコピーを各個トレーとして印象採得を行います。以下に、その手順と臨床を解説します。図5最終修復物作製前の状態初期治療後、歯周外科治療などにより上顎は#16・#17・#27の口蓋根と#23がコーピングになった。治療義歯やプロビジョナルレストレーションにより咬合高径やリップサポートなどが調整され、安定した状態が確立、吸着も十分に発揮された。図6治療義歯外形辺縁封鎖が確立された義歯の床外形はほぼ左右対称になる。また顎堤の吸収の大きいところは床が厚く、残根がある部分は床が薄くなる。図7複製義歯作製のために図8デンチャーのコピー図9各個トレーの作製複製義歯用レジン『コピーデンチャー』はデンチャーをコピーするために、流し込みに適した硬さと操作時間を有したレジンと専用フラスコを組み合わせたキットである。専用フラスコの下盆にアルジネート印象材を填入し、硬化前に義歯辺縁の外側の最大豊隆部までを残し義歯を埋没させる。アルジネート印象材硬化後、排出溝を形成し、フラスコ上盆と義歯内面に気泡を入れないように印象材を多めに填入しフラスコを閉じる。既定の粉液比でレジンを混ぜ上下盆に流しこみ適度な硬さになったらフラスコを閉じる。硬化後、バリ(大きなバリが出た場合は変形してることが多いのでやり直したほうがいい)や、気泡の調整を行う。口腔内で試適調整後、口蓋部をストッパーとして残し内面と辺縁の一部を削合し印象材のスペースを作る。12Dental Products News 236