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概要

Dental Products News235

ジン系の表面性状により、簡単に綺麗な光沢が出せるようになった。またオートミックスであるため、即時重合レジンに比べて気泡が入りにくく、シャープなマージンが再現できる。ルクサテンプスターの使用手順使い方は前もって印象したシリコーンコアなどを用いる間接法と、ダイレクトに支台歯を覆うように充填する直接法がある。今回は一般的な使用法である間接法の使い方をお話ししたい。間接法では術前にクラウンなどの形態をシリコーン印象材で印象採得しておきクラウン除去後、支台歯にアンダーカットがないように修正する。さらに両隣在歯のアンダーカットが大きい場合には前もって埋めておくと良い。ほとんどのケースではワセリンを塗布せずに撤去可能であるが、支台築造した直後の未重合層やボンディング剤が残っているような場合には一層ワセリンの塗布が必要である。シリコーンコアにルクサテンプスターを注入し約2?3分口腔内で保持し、硬化後撤去する。即時重合レジンと比べ収縮量が非常に少ないため、最終硬化した後でも撤去できる。撤去して気泡やチッピングなどがないかマージン部をチェックし、一層テンポラリークラウンの内面をカーバイドバーで切削し支台歯に戻ることを確認する。気泡やチッピングがある場合はローフロータイプのフロアブルレジンを当部位のみに流し、口腔内に戻した後、光照射して硬化させる。マージンの修正はペーパーディスクで仕上げるとシャープなマージンフィニッシュが可能となる。側面の形態修正はカーバイドバーで行い、その後ブラシをかけるだけで綺麗な光沢が得られる。今回新しくなったルクサテンプスターを間接法で用いた症例を紹介した。今、私の臨床全てのテンポラリークラウンはこの材料で作製しており、私の日常臨床には欠かせないものとなっている。まだ使用したことがない先生がいればぜひお勧めしたい製品である。図10マージン部周囲に見られるチッピング図11マージン部の修正1図12マージン部の修正2マージンの一部に気泡やチッピングが見られる場合は部分的な微調整を行う。気泡が入っている部分のみにローフロータイプのフロアブルレジンを流して口腔内に戻した後、硬化させて修正を行う。本症例では図9に示すように頬側歯頚部にアンダーな部分を認めた。このような場合には、フロアブルレジンを全周のマージンに一層築盛し口腔内に戻して光照射後除去して修正を行う。図13マージン部の修正3図14マージン部の修正4図15仕上げ研磨また口腔内に戻した後マージン部に被っている歯肉を排除しながら、フロアブルレジンをマージン部に流し硬化させる。フィニッシュラインがレジンで再現できたら歯肉が被っているアンダーな部分(矢印)をフロアブルレジンにて修正する。前頁図7のようにペーパーディスクで調整後、ブラシで艶出し研磨を行う。研磨用のシリコンポイントを用いればさらに滑沢な面が得られる。図16ルクサテンプスターを用いたテンポラリークラウン図17テンポラリークラウンの仮着図18最終補綴物のセット研磨後のテンポラリークラウン。一度製作したセラミッククラウンを元にテンポラリークラウンを作製しているので、元の形態が再現されている。適合の良いテンポラリークラウンによりマージン部の歯肉がコントロールされている。最終補綴物と同様の形態や質感がルクサテンプスターにより再現されている。最終補綴のセラミッククラウン。Dental Products News 235 19