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概要

Dental Products News235

プロビジョナルレストレーション用レジンルクサテンプスタールクサテンプスターの臨床応用岡口守雄石崎秀隆岡口歯科クリニック/東京都千代田区開業新製品ルクサテンプスター暫間歯冠修復材料として多くの先生方が即時重合レジンを使っていると思う。私も以前は使用していたが、耐摩耗性が低く、吸水性もあり長期間経過すると摩耗、変色が強くプラークが付着し嫌な臭いが出るようになっていた。このようなことから耐摩耗性が高く、変色しにくいルクサテンプを発売時から私は使用している。これは即時重合レジンの多くの欠点をカバーしてくれる材料であった。今回さらに改良されたルクサテンプスターが発売され、その特徴と使用法を紹介したい。ルクサテンプスターはガンに装着するオートミックスタイプのプロビジョナルレストレーション用レジンである。ルクサテンププラスにはなかったA 3シェードが追加され、ルクサテンププラスと比較して圧縮強度が150.4%、曲げ強度は130.2%、引っ張り強さは144.4%と強くなっており、前歯の審美的ケースから臼歯部、さらにはブリッジまで使用できるようになった。前歯においては低い吸水性、アクリルレ図1ルクサテンプスター図2支台歯形成後図3シリコーンコア従来のルクサテンププラスよりも圧縮強度、曲げ強度、引っ張り強さ共に向上し、幅広い症例で使用できるようになった。左下第一大臼歯。根管治療後、グラスファイバーと築造用レジンにて支台築造し、支台歯形成を行った。術前にシリコーンパテなどで歯冠形態の印象を採っておく。図4ルクサテンプスターの注入図5支台歯への圧接図6硬化後外した状態ルクサテンプスターをシリコーンパテ内面に気泡が入らないように注意しながら歯頚部まで注入する。ルクサテンプスターを盛ったシリコーンパテを支台歯に戻し硬化するまで保持する。ルクサテンプスターをパテ内面に注入する前にトレーにも少し出しておくと硬化の目安にできる。マージンの状態も印記されている。支台歯の大きさを考慮し注入する量をコントロールすると余剰が最小限で済む。図7マージン部のトリミング図8側面と内面のトリミング図9試適ペーパーディスクを用いて余剰分をトリミングする。削片がマージン部に着くとマージンが分からなくなるためエアーで削片を飛ばしながら調整する。内面を一層削り支台歯に戻りやすいようにする。またカーバイトバーで側面の形態修正を行い、歯冠形態を移行的に調整する。調整後、口腔内に戻した状態。術前の形態が再現されている。歯頚部には少しアンダーな部分も認めるので、次頁ではこのようなマージン部の修正について解説したい。18Dental Products News 235