ActiBookアプリアイコンActiBookアプリをダウンロード(無償)

  • Available on the Appstore
  • Available on the Google play

概要

Dental Products News233

埋伏智歯の抜歯術は術野の確保が大切従来法においての下顎埋伏智歯の抜歯は、1下顎枝方向に歯槽頂切開そして下顎7番に末広がりになるように縦切開を行う。2全層弁剥離を行いフラップを形成し、術野を確保する。埋伏歯が完全骨性でかなり深い位置のケースでは、フラップ形成の範囲が広く、術後の侵襲も強くなり、付着歯肉の喪失につながります。下顎7番は、遊離歯肉移植術を行ったとしても付着歯肉を改善させることは困難な部位です。そのためできることならフラップ形成は、辺縁歯肉を術野に含めない方が、歯周組織の維持に有効であるのはいうまでもありません。CO?レーザー埋伏智歯開窓抜歯術?パノラマレントゲン写真、CT画像にて埋伏智歯を確認する。?レントゲンから精査した埋伏智歯の歯冠部相当をオペレーザーにて、3W連続照射(オペレーザーPRO PLUSの場合)する。炭化層を綿球で除去しながら歯槽骨までしっかり開窓する。CO?レーザーは切開と同時にタンパク凝固層が形成されるので、出血しやすい歯槽粘膜でもしっかりと止血され、術野の確保に有効です。7番の遠心の付着歯肉は触れず、歯肉歯槽粘膜境の根尖遠心部を開窓することで、7番の付着歯肉の喪失を防ぐことができます。開窓は、舌神経の走行があるため、舌側まで伸ばすことは禁忌です。下顎枝外側は血管神経の走行がないので開窓には安全なエリアになります。万一、骨が焼けても、その後骨をバーで削りますので問題ありません。?骨削除し、歯冠を確認後、分割抜歯を行う。低侵襲で術後の腫脹も少なく、治癒もとても良好です。術後3ヶ月で開窓部も完全閉鎖し7番の遠心部の付着歯肉も喪失することなく歯周組織の保全に有効です。図8図9図10粘膜の切開は出血が多く出る。しかしCO2レーザー止血効果は確実で、だれが行っても簡単に開窓することができる。また、下顎枝外側は危険な神経血管系がほとんど存在しないため安全である。図11インプラント用ロングバーを用い歯冠を切断する。このロングバーはDepthが刻印されているのでCTでの歯冠幅径、下歯槽神経の位置関係を確認することで安全に削ることができる。図12歯冠を削る時の注意事項として切断面を太めに削ることで削除された歯牙の最深部を目視で確認でき、また歯牙か骨か軟組織かプローブ等で確認しながらより安全に切断する。図13骨の開窓は歯冠の大きさだけで骨切除を行う。CO2レーザー止血効果は確実で骨の開窓そして抜歯においても出血がほとんどないことが判る。図14歯冠の大きさの骨の開窓だけで、歯冠そして歯根と分割して抜歯することで最小の外科侵襲で抜歯することができる。図15縫合は4.0シルクで止血効果、血餅保持のためだけで完全閉鎖は行わない。図16抜歯後1ヶ月。7の遠心部の歯周組織が保存された状態で治癒が早いことが判る。抜歯後3ヶ月。抜歯窩は完全閉鎖され完全水平埋伏智歯抜歯後の治癒とは思えないぐらい治癒が早い。8は完全水平埋伏智歯抜歯後1ヶ月である。また、8は歯冠が舌側方向に傾く完全埋伏智歯抜歯後4ヶ月であるが化骨も早いことが判る。Dental Products News 233 5