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概要

Dental Products News233

D r.K OJIMA’S VoiceVol.9根管形成が終わったらパイオキュアーで象牙質全体消毒小嶋壽東京都中央区開業テンポシールの仮着を外す基本的に、根管内は薬の類を入れてあるわけではないので空洞にしてある。そのため根管内に綿球を置き、ストッピングとテンポシールLで二重仮封をし、テンプボンドで仮着してある。そこでテンポシールLを外したあとどこが唇側か頬側か解らなくなるので、前歯でも臼歯でも必ずどこかに目安のマークをサインペンで付けておく。仮封材を外した直後に、根管内浸出液を診る仮封材を外すと、根管内には前回置いてきた綿球だけが残る。その綿球を取ると根管内には何もなくなるが、そこですぐに根管内を診ることが必要となる。肉眼では、図2のウェーブピクトで撮った写真のように、真っ黒くしか見えない。これをマイクロスコープで、特に根尖付近を見ると必ず血膿や浸出液が上がってきていることが解る。パイオキュアーで象牙質全体消毒根管形成が終わったあとは、象牙質全体消毒となる。一般的には根管貼薬となるのだが、私は薬を使わないよう教育されているため、イオン導入を使って消毒している。昔はカントップを使っていたが、今はより簡便なパイオキュアーを使い、1回に5 0 0μA×5分通電を行っている。この通電での痛みや不快感などは、全く皆無となっている。図1仮封材テンポシールLのどこかに必ずマークをして、位置決めの目安とする図2テンポラリーセメントテンプボンドNEで仮着してあり、簡単に外せる図3仮封材などを外したら、直後に根管内の様子を見る図4ヨシダで発売している、イオン導入器パイオキュアー図5陰極の炭素チップはガーゼでくるみ、濡らして口腔内へ図6陽極のステンレスチップは根管内へさしこむ図7#11の焼き付け冠を外して歯内療法を行う図8最初にソフトダイヤディスクで削る道筋を付けておく図9その道筋に沿うように、ダイヤモンドバーでメタルを削り取る26 Dental Products News 233