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概要

Dental Products News233

グステン酸カルシウムである。このように造影剤としては、タングステン酸カルシウムを配合し、歯質を変色させることがある酸化ビスマスは使われていない。従って、前歯部にも安心して応用することができるMTAであると言える。と水との関係である。従って、練板は紙ではなくガラス練板を用意する。紙練板では液成分が内部にしみ込んでしまい、粉末との練和が十分にできないからである。MTA硬化体は、混水比・練和方法・湿度に大きな影響を受けター等を用いて、患部に応用する(図4)。覆髄材としての応用は、「MTAアンジェラスホワイト」と同じく水分の補給が必要である。十分に硬化させるためのノウハウはDPN215号で既に記したように、「MTAさらに液については、精製水のみでなく可る。まず、混水比が低いほうが物理的性アンジェラスHP」を覆髄材として患部塑剤が含有されている。このため、練和により適度な粘度が発生してくる。このように「MTAアンジェラスHP」の操作性が向上した背景には、明確な理由があった。包装は、1カプセルに0.085gの粉末と0.25mLの専用液がセットになり、1回の使い切りタイプとなっており、1個入り、2個入り、5個入りが用意されている(図1)。3.臨床応用に際して「MTAアンジェラスHP」の臨床応用に際しては、やはりMTAセメントの特性を知っておく必要がある。それはMTAセメント質は向上するが、操作性はパサパサして低下してしまう。練和が不十分であれば、気泡が多くなり溶解しやすくなってしまう。従って、これらの事項は「MTAアンジェラスホワイト5)」と同じで、臨床成績を左右することになる。臨床では、ガラス練板、セメントスパチュラ等の器具は、予め滅菌しておき、「MTAアンジェラスHP」の1カプセル全量の粉末を練板上に取り出し(図2)、リキッド1滴を加え、均一なペースト状になるように(図3)40秒間練和する。作業時間は約5分間で、初期硬化時間は15分とされていることからも、速やかに専用のアプリケーに応用後、精製水を含ませた湿綿球で水分を補給して水和反応を待ってからセメント裏層することが、失敗しないための術式である。勿論、これら一連の術式のすべてにおいて、無菌的に処置することを十分配慮して行うことは言うまでもない。4.参考として―外科的治療に対しての応用―周知のようにMTAはもともと逆根管充填材として開発されたもので、穿孔部閉鎖、アペキシフィケーションなどに応用され、優れた成績をあげている。特に逆根管充填材としては、従来からのアマルガムが水銀問題で使われなくなり、これに代わる図1図2図3MTAアンジェラス粉末と専用液HPMTAアンジェラスり出し。HPの粉末とリキッドの取MTAアンジェラスように練和。HPを均一なペ-ストになる図4図5症例1:2 69歳男性アプリケーターで冠部に応用。初診時術後経過観察3ヶ月24 Dental Products News 233