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概要

Dental Products News233

デュールデンタルハイジーンシステムを活用する院内感染対策予防まずは身近な取り組みから始めよう!山口千緒里歯科衛生士・日本医療機器学会認定第2種滅菌技士/ブローネマルク・オッセオインテグレイション・センター2018年4月歯科診療報酬改正により、感染管理に対しての加点が設けられました。自施設の環境や器材管理、洗浄・滅菌の方法を今一度見直し、改善させることが求められています。高機能を備えた洗浄器や滅菌器への交換など高額な経費が必要な事項もありますが、まずは、環境や器具に対しての洗浄剤の見直しといった身近な取り組みから着手することも大切な一歩となります。本稿では、洗浄剤でありながら除菌効果にも優れた「デュールデンタルハイジーンシステム」のID220(バー/リーマー対応)、FD366(患者ごとのユニットの清浄)、FD350(環境表面の清浄・除菌ワイプ)について、その使用方法と効果の見解を述べたいと思います。ID220(バー・リーマー/回転器具の除菌)根管治療で使用する「リーマー・ファイル」を、使用後どのように処理されていますか?厳密に「ディスポーサブル」といった対応をされる医院もあるかもしれませんが、通常は目視で破損が認められないものは、洗浄・滅菌を行い再使用します。使用後、血液やタンパクの付着したリーマー・ファイルを「アルコールを含ませたガーゼや綿花で拭き取り」、容器に戻してそのまま使用するといった誤った方法は、院内感染の危険性が高い行為として周知されています(図2)。使用したリーマー・ファイルは、「適切な洗浄剤を用いて洗浄し、すすぎ、乾燥、の工程を経て滅菌を施すこと」が求められます。洗浄の工程で、洗浄に加えて除菌の効果も得られる洗浄剤がID220(図1)で、その効果は多くのデータから認められています。容器にID220を入れ、使用後のリーマー・ファイルをその中に浸漬させることで洗浄および除菌の効果が期待できます。さらに、その作用時間は「1分間」と極めて短時間です。超音波洗浄を併用することで、細部の汚れの剥離効果が期待できます(図3)。バー・ファイルの洗浄・除菌手順と注意点図1バー・リーマーの洗浄・除菌剤デュールデンタルハイジーンシステム:ID220図2使用後のリーマー・ファイルをアルコール・ガーゼで拭き取り、そのまま格納容器に戻して使い回すことは、院内感染を起こす危険な行為のためNG。図3 ID220を容器に入れ、ファイル使用直後に超音波洗浄(なければ浸漬)を行う→十分に水洗→乾燥→高圧蒸気滅菌を施す。ユニット周辺やキャビネットなど環境表面の清浄・除菌図6環境表面の清浄・除菌剤デュールデンタルハイジーンシステム:FD366図7診療後、患者毎に医療用マイクロファイバークロス(東レ社:トレシー)にFD366を含ませ、無影灯・ユニットのハンドル部分、サクションやエンジンの把持部、エンジンの格納部分をふき取り、清浄化する。14 Dental Products News 233