ブックタイトルDental Products News233

概要

Dental Products News233

ルーティー＆フィニッシングバーホルダーKの活用補綴治療におけるエアースケーラーの活用伊藤貴彦桜山デンタルクリニック／東京都中野区開業エアースケーラーは日常臨床において、スケーラーチップやPTCブラシを用いての口腔内清掃、ファイルを接続できるアダプターを用い根管治療時の根管内洗浄に使用することがほとんどではないだろうか。今回ご提示するルーティー用タービンバーホルダー：フィニッシングバーホルダーKと別売りのルーティー専用バーを用いることで、エアースケーラーに切削をするという機能が加わった。実際に使用してみると、普段形成時に用いているタービンや５倍速コントラと比べても違和感なく使用できる形状になっている。それどころか通常のタービンのヘッドに対してタービンバーを接続する部分が小さく、バーを取り付ける長さの位置も変えられるため、両隣在歯に干渉されることなく形成をすることができる。ただし、エアースケーラーの振動の力で切削するので、切削量としてはあまり大きく切削できるわけではない。このホルダーを用い形成するメリットとして、マージンライン細部の修正時に歯肉を傷つけることがほぼないことや、遊離エナメル部分のスムーズな形成が可能なことが挙げられる。また専用バーのラウンドタイプを用いると、小児に対し乳歯歯質であればエアースケーラーの力でも充分にカリエスの除去が行える。切削時の音があまりないため、恐怖感を与えずに無麻酔下にて、エアースケーラーのみで象牙質のカリエスも除去することができる。このようにフィニッシングバーホルダーKを用いることでマージン部分のスムーズな形成ラインを得ることができ、より適合性が高い補綴物を製作することができるであろう。そして小児治療においても、恐怖心を抱かせること無く治療をすることができる修復治療の新しいアイテムである。図1図2図3図4A B CエアースケーラールーティーにフィニッシングバーホルダーKを取り付け使用するルーティー専用フィニッシングバー初診時最終形成前図5図6図7図8フィニッシングバーホルダーKにて最終形成フィニッシングバーホルダーKの振動発生形成終了時プロビジョナルレストレーションにて歯肉の変化がないかを確認してから印象採得に移行図9図10図11図12歯肉の安定を確認後、シュアーコードプラスにて歯肉圧排印象採得ユリーにて合着前に歯面清掃最終補綴物セット時Dental Products News 233 13