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概要

Dental Products News232

インスツルメント先端の振れ幅が1mm程度になるようにパワーを調整している。図13 先端の振れ幅は1mm 図14 図15このように十分な撹拌・洗浄能力を持っている。注水下での使用が基本となるが、根管内に薬液を満たし、無注水で用いることもできる。高い攪拌洗浄能力治療に使う水の質にもこだわりたい。当院では歯科ユニットウォーターライン除菌装置であるポセイドンを導入し、医院全体で中性電解水を使用できる環境を整えている。治療水の質も大切う蝕により6を抜髄することになった。図16 図17 図18ファイル試適の状態。ファイル試適ソニックエンドを用いて根管洗浄を行った。コンタクトシェーピングテクニックを基本としている。本法については参考文献を参照のこと。根管洗浄バイオセラミックス系シーラーを用い、シングルポイント法にて根管充填を行った。特に問題は認められない。図19 根管充填 図20 図216に咬合痛を認めたため、歯内療法を行うことになった。症例2: 60代男性症例1: 50代女性デンタルエックス線写真に加え、CBCT(トロフィーパン プラス)でも術前診査を行った。近心頬側根と近心舌側根は根尖手前で合流しており、かつ遠心方向に大きく弯曲していた。トロフィーパンプラスによる診査ファイル試適の状態。大きく弯曲していることがわかる。図22 ファイル試適 図23 図24ソニックエンドを用いて根管洗浄を行った。インスツルメントがステンレス製なのでプレベンディングが可能である。そのため、このような根管でも柔軟に対応ができる。根管洗浄MTA系セメントを用いて根管充填を行った。特に問題は認められない。根管充填予知性の高い歯内療法を実現するために、筆者は根管内から起炎物質を可及的に除去すること、また処置中や根管充填後も含め、根管内への感染経路を遮断することが大切だと考えている。起炎物質の除去に関しては根管の機械的拡大・形成に注目が集まることが多いが、根管洗浄も同じように重要だと考えている。その際に大切なのは、根管洗浄液を確実に根尖まで届かせ、さらに還流させることである。またその効果を高めるために、根管洗浄用ニードル+シリンジ、超音波を用いた洗浄(PUI)、吸引洗浄法、レーザーなど様々な方法が臨床応用されている。筆者は以前よりそのうちの一つ、可聴域振動装置であるジロソニックと専用インスツルメントであるリスピソニック、シェーパーソニックを用いて良好な結果を得ていた。しかし、装置自体の耐久性があまり高くなかったことや取り回しの悪さ、また接続できるカップリングが限られるなど、いくつかの問題を抱えていた。このたび、これらの問題を解決すべく、ソニックエンド エアドライブ(以下ソニックエンド)が開発された。使用期間は短いものの、ジロソニックと同等以上の感触を得ている。本稿ではその使用方法と魅力をお伝えしたい。参考文献 J.M.LAURICHESSE. コンタクト・シェーピング法による根管形成.Dental Product News.40:30-35,1986.     山田邦晶.新しくなって帰ってきたジロソニック.Dental Product News.174:7-10,2009. D e n t a l P r o d u c t s N e w s 232 23