ActiBookアプリアイコンActiBookアプリをダウンロード(無償)

  • Available on the Appstore
  • Available on the Google play

概要

Dental Products News232

可能性を提示したい。ジルコニアと言ってもその特徴はさまざまである。今回発売されたジビーノ は、①国産のジルコニアを100%使用②高圧プレスした後、冷間等方圧加圧法 (CIP)によって製造され、歪みや収縮変 形が少ないので、インプラント上部構造 がワンピースで製作できる。③色・強度ともマルチレイヤーで審美性に 優れている。④30mm厚のディスクで、インプラント接合部 から歯冠先端まで1枚のディスクで削り出 しができる。などの特徴を有している。フルジルコニアのアバットメントやフレームジルコニアディスク ジビーノの活用インプラント補綴より精度を高めるために実践している、医院で行うべきことミリングマシンの普及により、これまで加工ができなかったジルコニア材料が導入され早10年ほどになった。ジルコニアとは二酸化ジルコニウムを成分とする「人工ダイヤモンド」とも呼ばれる強度の高い物質である。咬合圧に耐えられる強度・白い素材・金属アレルギーの心配がないなどの利点の反面、高い硬度からチッピングや破折、加工の難しさや接着性などのさまざまな問題が取り沙汰されてきた。近年その研究も進み、臨床的に十分活用できるだけの長期予後、審美性などを満たした材料が発売されている。今回は、インプラント補綴にも対応できるジルコニアディスク ジビーノを活用した症例を提示しながら、今後のインプラント補綴のワークにおいてはシンタリング後の変形やソフトティッシュディスカラレーションなどの問題があったが、現在では、カスタムTi-baseを使用することで、歯肉の厚みを阻害することなくトランジットカウントゥアを形成し、強度・メインテナンスなどの点からもTi-baseの有用性が示唆されている。精度の高い材料を用いるからこそ歯科技工所とのコミュニケーションが重要であり、より緻密な作業が必要となる。「術前の診査・診断」「咬合再構成」「スキャンボディの傾きや深度を配慮した光学印象」「信頼性の高い材料の使用」など、それぞれのステップにおいて妥協することなく、正確に行うことが、長期予後におけるインプラント治療を成功へと導くと確信している。夏堀 礼二 夏堀デンタルクリニック/青森県八戸市開業山下 恒彦 歯科技工士/デンテックインターナショナル株式会社上顎埋入から3ヶ月後、下顎埋入を行った。下顎印象採得前ファインキューブE2画像上顎6本、下顎4本のインプラントによるボーンアンカードブリッジを計画した。4~5か月の期間、口腔内において咬合や基底面形態、審美的要件などを精査したのちファイナルに移行する。プロビジョナル作製時のアナログ模型を用いて、鋳造フレームによりVerification jigを採得する。ロングタームプロビジョナルレストレーション図1 初診 64歳 男性 図2 CT画像歯科におけるジルコニアの進化ジビーノの特徴カスタムTi-base(タイベース)歯科医院でのポイントインプラント治療を希望され、他院より紹介。重度歯周炎およびカリエスで保存不可能と診断。Verification jig採得図3 図4 図512 D e n t a l P r o d u c t s N e w s 2 3 2