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概要

Dental Products News231

D e n t a l P r o d u c t s N e w s 231 5図18 トレーニング終了親子トレーニングを通して、歯科衛生士は子どもたちから信頼され、良好な関係を築くことができる。図16 トレーニング終了間近 図17 子どもたちとの良好な関係4日目。「キシリトール」について。糖類、とくにおやつコントロールに対する保護者の理解は非常に重要である。図12 4日目さらに、保護者のスマートフォンに記録することができるために、家庭でのモチベーションの維持にも有用である。図11 保護者のスマートフォンに記録実際の細菌を視覚的に確認できるため、患者さんのモチベーション向上の効果は大きい。図10 細菌を視覚的に確認2日目。「食生活」について。普段の食生活を把握するために、休日を含む3日間の食生活とブラッシングについて記入してきてもらう。親子トレーニング終了後にもらえるラクレッシュP R Oは、子どもたちにも好評である。※患者さんとご家族の許可を得て掲載しています。トレーニングを終了する頃には、ユニットへの導入もスムーズで、プロフェッショナルケアも可能となってくる。図6 2日目1日目。「仕上げ磨き」について。母親の悩みに傾聴しながら、歯科衛生士が丁寧に指導。焦らず、ゆっくりを心掛ける。図5 1日目「親子トレーニング」は5 回に分けて行われ、1 回ごとに、トレーニングシートにお気に入りのシールを貼る。図4 親子トレーニングことは致しません。専用のキッズルームで小児担当の歯科衛生士が、5回に分けて①仕上げ磨き②食生活③細菌感染④キシリトール⑤フッ化物等について、親子でのトレーニングを専属で行うことで理解を深めてもらっています。これにより、予防医療の中心的役割を果たす私たち歯科衛生士と子どもたち、そして保護者との良好な関係を構築することが可能となり、情報提供や健康意識の改善が容易になります。保護者の意識が高まることで、家族ぐるみの受診促進も図られています。それぞれの取り組みにおける予防効果は限定的であると思われますが、いくつかを組み合わせながら行い続けてもらうことで、口腔健康に対するモチベーションの維持や改善を促し、より大きな効果を発揮するものになると確信しています。私たちの診療室では、子どもたちの歯科医療のゴールを20歳と設定していますが、それまでに健康な口腔を育成するためには、現在だけを診るのではなく、長期的な視点が重要であると考えています。そのためには、歯科医師や歯科衛生士だけでなく、歯科医院全体が保護者や子どもたちから信頼されなければなりません。歯医者さんを怖いと感じる子どもたちも多いかと思いますが、低年齢児からの受診を促すことで、歯科医院は「むし歯になったら行く怖い所」ではなくなり、「むし歯のない健康な口腔の成長を育むための大切な場所」へとその価値を高めることができると考えています。子どもたちの健やかで輝く未来のために、我々が果たすべき職責は非常に大きいと感じています。