ブックタイトルDental Products News230

概要

Dental Products News230

ソニックエンド エアドライブは圧縮空気により機械的振動を発生させる仕組みである。2,000～3,000Hzのサブソニック波の振幅（図2）により、洗浄液の攪拌、還流作用を発揮することで、手用ファイルでは届かない側枝やスメア層の除去効果が期待できる。シェーパーソニック（図4）と併用しContact Shaping Technique により根管拡大・形成、イスムスの除去が可能となる。彎曲が大きい根管ではファイルの動きが制限されるため注意が必要であるが（図5）、シェーパーソニックも#15-#40と種類があり、また、プレベンディングすることで対応できる場合が多い。既存のジロソニックでは、使用している歯科用ユニットによっては装着の際、クイックジョイントを別途購入しなければいけないことと、本体とジョイントをつけた状態だと非常に長くなってしまうことが難点であった。そこで、複数のメーカーのタービンジョイントに直接接続できるダイレクトジョイントが開発された（図6）。また5.3mmとヘッド部の幅が小さく、ホルダー部の形態と角度を改良することで最後臼歯部のような操作が制限されやすい部位でも使用しやすい（図7）ため、マイクロスコープなどの拡大視野下での視野の妨げがなくなった。このようにインスツルメントやマテリアルも日々進化を遂げているが、根管治療を行うには根管の解剖を熟知することが必要であり、さらに歯科医師がトレーニングすることで、より良い結果が生まれるであろう。日々の忙しい臨床の中で、ソニックエンド　エアドライブは治療のより良い予後をもたらすツールの１つになると考えられる。根管治療時に機械的拡大・洗浄を目的にソニックエンドエアドライブを使用。ソニックエンド エアドライブ使用図11根管充填時。近心部のみの根管口明示で根管充填まで行えたため、インレーで修復を行った。図12 インレー修復初診時、#17に自発痛。近心部にカリエスを認める。歯髄までカリエスが達しているため、カリエス除去後、根管治療を行った。ソニックエンド エアドライブ 初診時図9ジャスティ3.5にて根管長測定（ファイル試適時）。ソニックエンド エアドライブはホルダー部が小さくなっており、角度が付いているため、開口量が少ない患者にも扱いやすい。根管長測定図10図7 図8根管充填後の状態ジャスティ3.5D e n t a l P r o d u c t s N e w s 230 13