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概要

Dental Products News228

クラプロックスが患者にもたらす利益柿本薫歯科衛生士/静岡県静岡市/麻生歯科クリニック勤務iTOPティーチャーコース認定当院は「患者さんの口腔の健康を守るメインテナンス型の歯科医院」です。日々の臨床で痛感しているのは、セルフケアの重要性です。セルフケアが確立されていない状態では疾患の予防・再発防止は困難です。歯科衛生士の役割はそれを定期管理していくことだと考えています。すべての患者さんに同じ指導で良いのでしょうか。個人のリスクや1本1本の歯に合わせた指導ができるクラプロックスの活用は、オーダーメイドのブラッシングに最適なツールです。今回、クラプロックスの活用によって口腔内が改善したケースを紹介します。1初診:25歳・女性/主婦2隣接面・舌側のプラークと出血箇所が多い初診:2010.01.14PCR 58.6%BOP 38.5%PPD4mm以上13.2%主訴は「右上に穴が開いているので治してほしい」。主訴の診断は右上7番カリエス。主訴以外にも多数歯カリエスや歯肉炎が認められる。3再初診:31歳歯周検査を行ったところ、隣接面・舌側にプラークが付着、BOPも多かった。唾液検査などのリスク評価を行い、歯ブラシ・フロス・フッ化物配合歯磨剤・キシリトールガムを導入した。4根本的な改善にはつながっていない再初診:2016.10.25PCR 43.5%BOP 21.0%PPD4mm以上1.2%「右下に違和感があるので調べてほしい」。主訴の診断は右下6番近心隣接面のカリエス。疾患が再発している。初診時に比べてPCR・BOP・PPDともスコアは減少しているが、PCR・BOPは高スコアであり、疾患の原因除去ができていない。ここまでを振り返り、リスク部位に対する指導不足と患者のモチベーションを維持できず、定期来院に繋げられなかったことを反省。5 iTOPに使用する器材6 Touch to Teachリスク部位に対する指導とセルフケア改善の動機付けとして、クラプロックスは最適。iTOP(individually trained oral prophylaxis)のシステムを導入し、5回の初期治療プログラムを立てた。患者の手を取り、触れて、セルフケア指導を行う。患者は言葉で伝えるだけでは習得できない。これが指導の大原則。