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概要

Dental Products News227

予防には「未病の人が未病のままいるための予防」「一度病気になってしまった方が再発させないための予防」がある。医師が毎日の患者の行動ひとつずつをチェック・管理することは不可能であることから、医科歯科を問わず予防には「患者の意識」が重要である。この患者の意識を変え、行動変容を促すためのきっかけづくりが歯科医院の役割と言える。患者の意識を変えるために最も重要なのは、一般論ではなく、その患者一人ひとりのリスクを伝え、病気にならないためにはどうしたら良いのか?という根本的な考え方を情報提供することだと考えている。それが患者にきちんと伝われば手段は関係ないであろう。しかし現実的には患者が理解し、自身の健康について真剣に考え、行動変容を起こすことは難しい。今回当院で採用したカリスクリーンは細菌数を15秒という短時間で測定できることから、患者のモチベーションアップにつながっており、これまでの検査よりも格段に患者の理解が得やすくなったと実感している。今回は、当院におけるCAMBRA TMシステムをご紹介する。図7患症者例が1 2年以内に新たなう蝕を発症する確率(う蝕リスクに基づく分類)図8症例2ハイリスクの患者に推奨される5つの治療薬88%p H調整剤69.3%38.6%ハイドロキシアパタイト・ナノ粒子抗菌剤23.6%キシリトールフッ化物ローリスクミドルハイリスクハイリスクエクストリームリスクS.Domejean,J. White, and J featherstone,“Validation of the CDA CAMBRA Caries RiskAssessment-A Six Year Retrospective Study,”Journal of the CDA,(October 2011):714.上記の5つの因子が揃うことにより、再石灰化が促進される。図9図10トゥースティッシュで口腔ケア半年後のカリスクリーン値。ハイリスクからローリスクに変わって、リコール間隔も延ばすことができた。CAMBRA TMの有効性を示す症例となった。キシリトール配合の口腔ケア用ウエットティッシュ「トゥースティッシュ」で口腔ケアを行う。トゥースティッシュは、歯ブラシが苦手な子どもに使用すると便利。図11CAMBRA症例3 TMツアーUCSFでの研修の様子。実際にCAMBRA TMをどのように行っているかを学習した。2017年11月19日第3回CAMBRA講演会にてご講演のヤング教授(パシフィック大学)。Dental Products News 227 15