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概要

Dental Products News226

小嶋 壽 東京都中央区開業「クラウンを外す前に人工歯の形を知る」Dr.KOJIMA’S Voice Vol.2図5 この患者様は角型の顔をしており、スクエアから   選択する。(バイオブレンド)図4 計測値は顔の幅が9.0、長さが10.5で、この値   より小ぶりで選ぶ。図6 小ぶりを選ぶと12Eと12Gだが、6前歯の幅から   12Gを選択する。図8 選択した12Gの前歯を、口腔内の前歯と合わせ   て患者様にみせる。図7 実際の6前歯人工歯。12Gの前歯の形が良い   ようだ。図9 寒天印象材「紫陽花」でスタディモデルの連合   印象。※バイオブレンドについては茂久田商会までお問い合わせください。図2 しかも歯頸部までがっちり連冠になっている。図3 削る前に人工歯選択器具を使い、人工歯の形を   診る。図1 この前歯は連冠になっているため、最初に切断     が必要となる。 初診時の前歯人工歯は全く四角で歯の形をしておらず、下駄というかお弁当箱というか、歯頸部のくびれが全くない形をしている。そもそもこの患者様は30年前に、見た目が悪いということを一番の主訴として、最初に治療をされている。30年前のことは想像すらできないことだが、女性の患者様でもあり、人工歯の色や見た目の形、歯肉との調和などは大事なものであろう。 そこで人工歯の選択器材(トゥース インディケーター)を使い、人工歯の形を選択するのである。まず、顔の形は大別して角型(スクエア)、先細り型(テーパー)、卵円形(オーヴォイド)があり、これらが互いに混ざった形になる、と考えられる。また歯の形は、顔の形の1/16になっており、そのとき下顎のオトガイ部が歯頸部、頭の毛の生え際が切端になると考える。 人工歯選択器材を患者様の顔に、正中を合わせてセットし、その時の顔の幅と顔の長さを計測する。そのとき、女性の場合には少々小ぶりの歯を選択した方が、臨床的に有用で適切であろう。この方の場合、パッと見た感じが典型的な角型なので、スクエアの中から出た数値より小ぶりの値の人工歯を選ぶと12Eか12Gがあるが、6前歯の幅が12Gのほうが近いと考えられる。顔貌から見た本来のモールド人工歯選択器材の使用人工歯選択22 D e n t a l P r o d u c t s N e w 2 2 6