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概要

Dental Products News225

溶液を入れて使用している(図3)。再検査後、#13近心に残存する骨欠損部にエムドゲインRを用いた歯周組織再生療法を行い、歯の保存を試みた(図4~7)。また下顎前歯部と右下臼歯部の欠損はCTにて精査後、インプラントを埋入し、咀嚼の回復を行った(図8)。補綴形態は清掃性を考慮した形態とした。最終検査時、全顎PD3mm以内、BOP(-)で骨の安定が図れたためSPTへ移行した(図8)。重度歯周病患者に、再生療法・インプラント治療を行った複雑な口腔内を長期間維持していくには徹底したプラークコントロールが重要となる。リコールは3ヶ月毎に行われ、患者に鏡で口腔内を見せながらブラッシング指導を行い、術者側では再生療法を行った部位やインプラント周囲に特に注意しながらプロフェッショナルケアを行った(図9)。インプラント周囲も天然歯と同様にステンレス製チップを用いてデブライドメントを行った(Serino et al COIR 2014※2)。グランドピエゾプラスはチップの形態が豊富で、適応部位に応じて選ぶことができる。またL E Dライトを内蔵しており、見づらい臼歯部などの処置には非常に有効である(図10)。徹底した縁上のプラークコントロールにより、17年間複雑な口腔内は健康なまま維持され続けた(図11・12)。日常的に行われる非外科処置やSPT時、超音波スケーラーは頻繁に使用される。薬液を用いることができ、ライト付きにより視野が確保され、適応部位に応じた豊富なチップを取り揃えているグランドピエゾプラスは治療の質を高め、口腔の長期安定に大きく貢献している。参考文献※1:Rosling et al. J. Clinic. Periodontol. 2001The use of PVP-iodine as adjunct to non-surgicaltreatment of chronic periodontitis※2:Serino et al COIR 2014Maintenance therapy in patients following thesurgical treatment of peri-implantitis: 5 yearsfollow up図8SPT移行時の口腔内写真。清掃性を考慮したインプラント上部構造に注目。図9患者と術者による徹底したプラークコントロール口腔内で直接ブラッシング部を明示することが必要。歯間への補助的なブラシは必須である。リコール時、術者によるプラークコントロールは必須である。図10光なし光ありAチップ(標準)Pチップ(標準)PSチップ(標準)歯肉縁上スケーリング歯肉縁下4mmまで歯間部スケーリング歯肉縁下4mm~スケーリング断面形状断面形状断面形状ハンドピースにLEDライトが内蔵され、口腔内が明るく照らされ安全かつ適切な処置を行いやすくなった。(写真は別症例。)図11図1217年後の口腔内写真。歯周組織、インプラント周囲組織ともに健康に維持され、機能している。17年後のX線写真。#13近心部の骨の平坦化に注目。Dental Products News 224 13