ActiBookアプリアイコンActiBookアプリをダウンロード(無償)

  • Available on the Appstore
  • Available on the Google play

概要

Dental Products News224

欠点としては本体が重いことにより手指に負担をかける、ヘッドが大きい、エアータービンより切削するのに時間がかかる、壊れた際の修理費用が高いなどが挙げられると思います。今回ケイエアを使用し始めて感じたことは今までのエアータービンよりさらに軽く、コンパクトになったので取り回しがしやすい、切削していても従来のエアータービンよりも削りやすいと感じました。特に今までは5倍速マイクロモーターで行っていた金属除去を行う際も回転数、トルクが落ちることなく行えるので除去しやすく、バーが弾かれたり、折れたりということもありませんでした。患者さんにお聞きしても今までのタービンより音と振動が少ないということを感じられているようです。ケイエアの特徴としてフィードバック機構というものが搭載されています、簡単に言うとバーにトルクがかかっても回転数が落ちることなく一定のトルクと回転数を保つようにエアー量を増減してくれる機構です。これによりバーがぶれることなく形成が行えます。またこの機構があることにより従来ではエアータービンが苦手としていた低速回転での形成も行えるようになりました。ファイナルの形成まですべてこのケイエアで行えるかと問われますと、手指の感覚という部分では慣れもありますが、5倍速マイクロモーターのほうが優れているかと思います。しかし筆者の臨床の中では以前より5倍速マイクロモーターを使用する頻度、時間が減っていることは事実だと思います。またライトにつきましてもL E Dの1灯タイプ、5灯タイプの2種類が用意されており、ライトの光量調整がタブレット上で行えるため自分の好む光量、処置内容によって容易に光量を変えられることもケイエアのメリットと言えると思います。まだ使用し始めて日は浅いですが、以前のエアータービンをたまに他のユニットで使用すると音の大きさ、振動、切削効率の違いに驚く自分がおり、ケイエアは筆者の臨床には欠かせないツールの一つになっていると感じております。図3金属除去・通常の形成時のモード図4ファイナル形成時のモード筆者が通常の形成、金属除去などで使用しているモード。筆者がファイナルの形成で使用しているモード。ケイエアは低速回転でもトルクを自動でアシストするため、バーがぶれることなく形成が行える。図8左側頬側面観図9右側頬側面観図10セット前上顎咬合面観臼歯部の骨欠損、咬合平面の乱れが認められる。臼歯部はナイフエッジ状の骨欠損を呈している。上下顎ともケイエアで金属除去を行う。ケイエアは低速での形成が可能なため、マージンがスムーズである。欠損部にはインプラントを行い、咬合再構成を行った。図14セット後下顎咬合面観図15セット後左側頬側面観図16セット後右側頬側面観最後臼歯部はチップ防止のためメタルでバックアップしている。咬合平面の乱れは改善されている。ポンティック部が若干長いが固定式でファイナルすることができた。Dental Products News 224 3