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概要

Dental Products News224

新機軸のタービンハンドピース・Keiairを検証するケイエアKeiairはタービン/マイクロモーターどちらの利点も感じるハンドピース中丸潤寺西歯科医院勤務寺西邦彦東京都港区開業日常臨床において、エアータービンや5倍速マイクロモーターを使用する頻度はかなり多いものです。筆者の臨床では通常の支台歯形成ではエアータービンを、金属の除去や最終支台歯形成では5倍速マイクロモーターを使うことが常となっていました。なぜ、そのような使い分けをしていたかということを改めて考えてみるとそれぞれの利点、欠点があるからだということになると思います。エアータービンの利点としては本体が軽い、ヘッドがコンパクトである、切削効率が良い、壊れたとしてもチャックの交換などで比較的コストがかからないなどが挙げられるかと思います。欠点としては低速回転でファイナルの形成などに使用するとトルクがでないので削れない、金属を除去しようとするとバーが弾かれる、バーがチップしやすいなどが挙げられます。また患者さんにとってはタービンの音が不快に感じられるようです。5倍速マイクロモーターの利点としては低速回転にしてもトルクがでるため形成面のぶれが少ない、手指の感覚が伝わってくるのでマージンをシャープに形成しやすい、安定感があるなどが挙げられるかと思います。図1Keiair(ケイエア)図2フィードバック機構30025020015010050Keiair K1 Keiair K2(5灯オプションモデル)(1灯標準モデル)ケイエアは「エクシードCs」と「クラネスTS」に接続するハンドピース。ヘッド部に搭載したセンサー制御により、従来タービンでは不可能だった一定速度の維持が実現。エアータービンの軽さや繊細さはそのままに、高いトルクと安定したスピード感で、効率的で思い通りの操作が可能になった。00 0.5 1 1.5 2 2.5 3 3.5 4経過時間(秒)[フィードバックモード]Powerモード(フィードバックが強く効く)Tactileモード(よりエアタービンに近い)負荷がかかるとフィードバックのエアーを増量し、トルクを自動でアシスト。回転速度の変動を最小限にする。図5初診時正面観図6上顎咬合面観図7下顎咬合面観50代女性、欠損があることを主訴で来院。左側欠損部は義歯を作製したが使用していない。右側臼歯部は大学病院でインプラントができないと言われた。図11セット前下顎咬合面観図12セット後正面観図13セット後上顎咬合面観右側臼歯部には骨造成を行いインプラントの埋入を行った。ケイエアはトルクがあるため切削がスムーズに行え、チェアタイムの短縮が可能。2 Dental Products News 224初診時に比べ全体のバランスが改善されている。右側臼歯部は予知性が乏しかったためメタルクラウンとした。