ActiBookアプリアイコンActiBookアプリをダウンロード(無償)

  • Available on the Appstore
  • Available on the Google play

概要

Dental Products News224

D r.K OJIMA’S VoiceVol.43根尖付近のガッターを取り、本格的に歯内療法を行おうと思ったら・・!小嶋壽東京都中央区開業遠心にあるヘアラインからのクレバスが気になる#37の遠心辺縁から遠心歯頸部にかけて走っているヘアラインクラックは、あたかも氷の裂け目の様なクレバス状に開いているのが、どうも気になる。おかしなことになる前に、どんどん歯内療法にかからないと、と思い根尖付近を見ると膿が上がっている。まだ根尖まで届いていないのに、イオン導入もやっていないのに、である。根尖付近は大変汚れている肉眼では全く暗くて見えないのだが、マイクロスコープで根尖付近を見ると、ガッターの表面の上を膿が覆っているのが見える。サリーで振動洗浄をして再びマイクロスコープをのぞくと、ガッターの表面を黒いヘドロの様なものが覆っている。それをサリーでさらによく振動洗浄をしていくと、やっとガッターの表面が見えてきた。ガッターを除去するガッターの入っている根尖付近より上の歯冠部よりの象牙質は大きく根管形成されているため、ファイルを入れても規制される内壁がない。そこで、安心してH型ファイルをそっと時計回りに少しずつ回し、抵抗感が感じられたらそこで止め、グッと引き抜く。さきに、フィンが内壁から根尖方向へ太く走っている根管から除去する。図1#37遠心にある、エナメルチップとヘアラインクラック。図2遠心のクラックは、象牙質内面まで確認できる。図3エンド探針で、根尖付近を探る。図4内壁にフィンの溝が走っている。図5根尖付近にたまっているヘドロを除去する図6サリーを使った根管洗浄器で5分間、良く洗う。と、ガッターが顔を出した。図7ウェーブピクト(口腔内カメラ)で診た根管内。図8マイクロスコープ2 4倍で診た根尖付近。図9フィンを診ながらガッターを除去していく。※図3-5、8-10、17マイクロスコープのイエローフィルターを使用10 Dental Products News 224