ブックタイトルDental Products News223
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Dental Products News223
歯科用コーンビームCTファインキューブの可能性を考察する抜歯診断の前に、保存を検討してみよう!丹野努丹野歯科医院?栃木県小山市開業近年、歯科用コーンビームCTの進歩によって、歯周病、歯内治療、インプラント治療の診断がより正確・精密にできるようになった。当院においても2008年にファインキューブを導入して以来、CTによる診断が欠かせないものとなってきている。今回は、他院にて抜歯と診断された歯を、高性能なCTによる診断の下、再生療法を行い保存できた症例を提示する。2013年12月、当院を受診する。他院にて左上2番を抜歯してインプラント治療をしたほうが良いと言われるが、心配なので診て欲しいとのこと。ポケット診査において唇側遠心において9mmを示す。デンタルX線所見にて、左上2番の遠心に骨吸収像を認める。さらには、遠心部の歯根に不透過像の存在を認める。デンタルX線においては、この不透過像が、骨なのか歯なのか、はっきりしていなかった。より詳細な情報を得るために、CT撮影を行う。CTにより、左上2番の口蓋側には図1図2図3歯科用CTファインキューブ2の唇側遠心部に歯肉の腫脹が見られる。2の唇側遠心部に9mmのポケットが認められた。図4図5図6遠心に垂直性の骨欠損および突起状の不透過像を認める。図7ファインキューブの高精細モードにて撮影を行う。図8口蓋側には斜切痕、その先には突起物が認められる。図8突起物の断面をみると、充実性であることが確認できる。図9図10骨欠損から十分に距離をとり、審美部位を外した場所に縦切開を行っていく。図11CTで得られた解剖学的情報を考慮しながら、丁寧に剥離していく。CTから得られた情報と同じように、歯根からの突起物が認められる。突起物の除去とデブライドメントを行う。22 Dental Products News 223