ブックタイトルDental Products News223
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Dental Products News223
Ni-TiファイルTFアダプティブと根管治療用モーターエレメントモーターNi-Tiファイルの活用ーTFアダプティブとエレメントモーターを使った歯内療法ー栗原仁秩父臨床デンタルクリニック?埼玉県秩父市開業NiーTiファイルによる根管治療の適応症は拡大し、現在では様々なメーカーから各種ファイルが発売されてきた。私自身、歯科医師の臨床経験は16年と非常に浅く様々な先輩方の考え方もあると思うが、今回NiーTiファイルの最先端であるTFアダプティブファイルの活用方法を提示する。まず、簡単にTFアダプティブファイルの利点・欠点を述べる。利点は、私自身、根管治療は手用ファイルが9割で湾曲根管や修復象牙質によって根管の狭い閉鎖しているような難治性の根管治療にNiーTiファイルを利用してきた。理由としては、手用ファイルを自分で操作して根管形成やアピカルシートの形成をすることが好きだからである。ただ、時間と労力を要するので大半の歯科医師がこの作業を嫌う。このTFアダプティブを使うようになって、今まで手用ファイルで行っていた内容が手用ファイルの感覚で根管形成をすることができるようになった。手用ファイルからNiーTiファイルに移行しづらい先生の大半がこの辺の感覚で悩まれているのだと各種メーカーも気づいて欲しかった。TFアダプティブファイルはその手用ファイルの感覚をNiーTiで実現させたと思う。では、どのくらい手指感覚からのNiーTiファイルへの移行がスムーズであったかを記そう。?テーパーの統一各種既存メーカーは、様々なテーパーを用図1根管形成の手順図2テーパーの統一エレメントモーターファイルペーパーポイントガッタパーチャポイント青色→黄色→赤色の順で根管形成。信号機と同じく、青ではじまり、黄色で確認、赤でストップ。診療時のファイルの使用手順をシンプルかつコンパクトにまとめている。ファイルはSMとMLの2タイプがある。穿通した際、抵抗が大きい場合にはSMを、穿通が容易だった場合にはMLを選択する。TFアダプティブは、ファイル、ペーパーポイント、ガッタパーチャポイントのテーパーを統一。形成から根管充填まで同一テーパーで作業することにより、システマチックな根管治療を実現している。図3アダプティブモーション図4逆回転機能でのファイルの状態ABストレート根管だが狭窄、逆回転がかかった。正回転600°/逆回転0°正回転370°/逆回転最大50°根管はノーマルだったが湾曲根管箇所で逆回転がかかった。事前に伸びることで破折を予知できる。370°50°600°600°0°50°370°湾曲根管のためトルクを感知後、逆回転に戻り後に先端破折。軽負荷時、600度の正回転の繰り返し。負荷時、370度回転、負荷が増すと逆回転50度。この反復運動を繰り返す。緩やかな湾曲根管だが、1度トルクがかかりファイル先端が2~3mm伸びた。アダプティブモーションは、ファイルにかかる負荷によって、TFアダプティブファイルの根管内での回転力・方向を調整。強い湾曲根管によって先端が大きく曲がり強いトルクがかかり破折後逆回転で戻った。14 Dental Products News 223