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図3D r.K OJIMA’S VoiceVol.42初診時の診査はエンドに凝り固まってはいけない!臨床の診査は幅広く小嶋壽東京都中央区開業患者様の愁訴見た目の診査・視診大臼歯咬合面にレジン充填?初診時に持ってくる患者様の愁訴は臨床の現場では極端な話、右の歯咬合面を診ると、咬合面全体に白いそれこそ様々だが、日常臨床的には腫れた、痛い、穴が開いた、噛めない、義歯があたる、落ちるくらいのことが一般的な愁訴だろう。歯内療法的に初診時の愁訴を考えると、ここでの出発点が有髄歯か無髄歯かという大きな最初の問題が出てくるが、今回は以前に根の治療をした後の主訴を考えたい。が主訴であっても左の歯が原因であったり、上の歯が主訴であっても下の歯が原因であることもあるが、今回の主訴は左下の奥歯が腫れていて、噛むと痛いということである。口腔内を診ると、#37近心より頬側歯頸部歯肉が直径4 ~ 5 m mに腫れている。部位が歯頸部のため、ポケットからの問題を疑う。レジン充填がしてある。この写真では近心頬側咬頭がこすれ、鏡のよう光っている。もっとよく咬合面を診ると、遠心の頬側寄りのレジン充填がこすれて欠落しているだけではなく、遠心頬側の歯質が同様にこすれてなくなり、歯肉辺縁の高さまでになっている。まさにこの位置は、遠心頬側の場所だ。図1初診時の口腔内。全体に骨隆起が張り出し、咬合に問題があることが解る。図2 #37近心寄りの頬側歯頸部の歯肉が腫れている。図3初診時のデジタルパントモ画像。根尖病変だけでなく、周りの骨も吸収している。図4コンピュレイ画像では、特に近心骨吸収が根尖付近まであり、ヘアラインクラックも疑わせる。図5 #37咬合面には大きくレジンが充填してある。大臼歯では咬合の強さを考えたい。図6コンピュレイ距離計測機能で、術前の作業長を知っておく。図7膨らんでいる辺縁からガッターを入れてコンピュレイを撮る。図8 #37遠心にエナメルチップがあり、遠心頬側が異常に咬耗している。図9中心位に誘導して「どの歯が当たりますか?」左臼歯を指している。18 Dental Products News 221