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処置の前には模型上で診査診断をした上でワックスアップを行い、それを基準に口腔内にモックアップ評価し、形成に進みます。また歯科技工士と支台歯のコンディションを含め、修復物に必要なクリアランスを話し合う機会があると、そこから形成量の決定がしやすくなります。術中、特に慎重に行うステップは適切な切削量を考慮した支台歯形成、接着手技ですが、支台歯形成はなるべくエナメル質の範囲内に留め、接着に関しては材料、支台歯のコンディションを踏まえプロトコールに則った処置が重要です。私のような若手歯科医師が苦労する形成においてお勧めするのが、ラミネートベニア形成用ダイヤモンドバーのLV-0.3、LV-0.5、LV-0.7です。このバーは幅0.8mm、形成溝深度がそれぞれ0.3mm、0.5mm、0.7mmで、PLV形成時のガイドグルーブ付与に適しています。使いやすさの理由として、LV-0.3、LV-0.5のバーは先端の形状に工夫がされており、通常の形成時、バーと歯面の軸の角度にぶれが生じてしまうとバーの設定深度以上に斜めに過形成が生じてしまうが、このバーの場合、先端のダイヤコーティングされていない部分がストッパーとなり常に一定の深度を保ちながらの形成を実現させてくれる仕組みになっています。また、LV-0.7は一般的なベニア形成用バーの形をしていますが、この形の使いやすい所は、切端部において隣在歯が健全歯質の場合、ぎりぎりのところまでフラットな形成が可能であるところです。ガイドグルーブを適切に付与することで、ワックスアップの歯牙形態から考慮した支台歯形態がイメージしやすくなります。それでは、以下に症例を交えて解説をしていきます。図10図11シュアーコードデュラライトコードパッカー形成終了時。エナメル質の保存を考慮した形成を行った。印象時歯肉圧排に用いた器材。シュアーコードは非常に毛羽立ちが少なく、操作性に優れる。デュラライトコードパッカーは絶妙な角度設定がされており、両側持ち替えて使うことで支台歯全周を無理なく圧排操作ができる。図12図13図14別症例になるが、特にクラウン形成印象時の全周圧排が必要なケースでは、シュアーコードとデュラライトコードパッカーの組み合わせで操作性の良さを実感できる。図15耐火模型上で作製した修復物を、ソリッドモデル上にて適合の確認を行う。印象時、歯肉圧排を行い支台模型を作成することで、歯根面からの立ち上がりを意識した修復物の形態を歯科技工士が付与しやすい。図16最終修復物の完成。接着操作は防湿に配慮してラバーダムを使用する。ポーセレンラミネートベニア装着。天然歯質を極力温存し、患者満足度の高い結果が得られた。22に関しては支台歯の色調をマスクすることを意識するあまり、隣在歯と比べ明度の差が出てしまった。Dental Products News 221 11