Dental Products News222

Dental Products News222 page 11/28

電子ブックを開く

このページは Dental Products News222 の電子ブックに掲載されている11ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「電子ブックを開く」をクリックすると今すぐ対象ページへ移動します。

概要:
Dental Products News222

硬化後の硬度が高いと模型でのぶれがなく、採得したバイトをより正確に保持することができます。ルクサバイト(症例1)ルクサバイトはヒスアクリル系レジンベースのため、硬化後に高い硬度を有し、ひずみが少なく再現性に優れています。硬化後は歯科用バーでトリミングすることができます。硬化前は程よい柔らかさで垂れにくく歯間に入りにくいとはいえ、硬いので歯間のアンダーカットに入ると除去しにくいため、アンダーカットにブロックは必須です。最大4歯位の使用を目安とした方が良いようです。容易に取り外せるよう45秒後にわずかに開口させ、その直後に再度咬合させ90秒保持し硬化を待ちます。注意点は、レジンクラウン、プロビジョナルレストレーション、レジン充填とルクサバイトとはレジン系の素材同士ですので取れにくくなります。これらの修復歯にはワセリンを塗布することを忘れないようにしなければなりません。オーバイト(症例2)他のシリコン系のバイト材同様、オーバイトは通常の咬合採得の手順で使用できます。臨床でほとんどの歯科医師が慣れている手順と思いますので、今回はちょっと違った視点から、睡眠時無呼吸症候群の口腔内装置の製作に利用した症例を提示してみます。歯列に盛った時に垂がすくなくロングスパンのケースでも操作が楽です。シリコン系なので硬化後のトリミングはナイフで容易にできます。寸法安定性に優れ、模型上での操作性も良好です。操作性の簡便さからオーバイトの方が日常臨床では頻度が多くなりますが、より精度を求める時は、ルクサバイトを使用するなど症例により使い分けています。症例2/オーバイト図10睡眠時無呼吸症候群予防のスプリント製作に使用図11図12ICPの状態。睡眠時無呼吸症候群の口腔内装置(OA)製作に使用した症例である。図13気道確保のため、最大前方位の50~60%前方に上下顎歯を誘導し、この位置をOA作成の指標とする。図14同日に前方位でジグを咬み撮影したパントモで顆頭の動きが異なるような症例では左右の咀嚼筋の動きのアンバランスが考えられる。図15両側の筋が不均衡なため、ロールワッテなどで筋のリラクゼーションを図ってからジグを作り、後に臼歯部を即時重合レジンで直接口腔内で固定することが多いが・図16このような症例では、前方のジグだけでレジンが完全硬化するまでこの顎位を保持するのは習慣性の筋肉位が強い場合困難なものである。図17オーバイトは精度がよく、硬化も速やかであるため、患者さんの下顎角部を長く牽引するストレスがない。図18口腔内から取り出し、片方のオーバイトを外す。硬度があるので安定している。レジンで上下を固定する。硬化した後、反対側のオーバイトも外し、同様にレジンで固定し、口腔内に戻し確認する。口腔内の装着状態を確認し、前方のジグをナイフで切り離し除去し、仕上げを行う。Dental Products News 221 9