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3.研究用義歯新義歯作製において、調整等の治療を施していない術前の旧義歯を、研究用模型や口腔内写真の記録ではなく3次元的に記録・保存しておくことは、決して無駄なことではない。研究用模型や口腔内写真では、旧義歯の具体的な大きさや厚み等の義歯床形態を記録することができないため、咬合と義歯床形態の問題点を関連させた診断が困難となる。しかし、術前の旧義歯や術前の旧義歯から作製されたコピーデンチャーは、旧義歯の診断に用いるだけではなく、総義歯作製過程で研究用義歯として比較・参考に用いられる(特にラボサイドでは、患者情報資料の一つとして用いることができる)。旧義歯を改造し治療義歯として用いる場合、術前の旧義歯から作製されたコピーデンチャーを研究用義歯として用いる。または、旧義歯のコピーデンチャーを治療義歯として用いる場合、調整等の治療を施していない術前の旧義歯を研究用義歯として用いることが望ましいと考える。1)前畑香:Denture 1st Book:13:2016:株式会社デンタルダイヤモンド社2)村岡秀明:臨床に即応できる!総義歯抽着への7つのステップ+Q&Aコピーデンチャーテクニックと総義歯臨床Q&A:42:2016:株式会社ヒョーロン・パブリッシャーズ図19図20図21咬合構築・咬合調整を行う。コピーデンチャーを治療義歯として用いる場合、審美性を考慮し、ピンク色のレジンで歯肉部分を築盛する。咬合構築及び咬合調整をし、顎位を修正する。図22図23図24治療義歯として咬合・顎位・顎堤粘膜の改善がなされた後、本印象(咬座印象)を行う。シリコーンパテで義歯床辺縁部を圧接後、ウォッシュインプレッションを行う。治療義歯として用いていたコピーデンチャー粘膜面は適合がよいため、印象材を少なめにする。図25図26図27上顎印象面。下顎印象面。咬合調整と顎位は確認済みのため、バイト材を介在させ、上下顎を固定する。24 Dental Products News 221