Dental Products News220 page 7/28
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概要:
Dental Products News220
近年、患者の審美的要求はますます高まりを見せ、審美領域におけるインプラント治療においては補綴装置の審美性だけではなく、周囲軟組織の審美性も含めたトータルエステティックが求められる時代になってきた。そのため、抜歯後の組織吸収を回復するための硬・軟組織増生術が必要となり、そこで問題になるのが上唇小帯の存在である。組織増生時に上唇小帯を切除する必要がある場面に多く遭遇するが、メスで切開し粘膜を縫合すると瘢痕化は免れず軟組織の審美性は大きく損なわれる。このような場合、炭酸ガスレーザーであれば切開と同時に止血でき、縫合の必要がないので審美的な創面を得ることが可能である。この切開と同時に止血できることは炭酸ガスレーザ一の大きなメリットの一つである。日常臨床における息肉除去においても止血に時間をかけることなく、即座にプロビジョナルレストレーションの調整や印象採得、そして充填処置などの次のステップに進めるため、術者のストレスを軽減し、チェアタイムも短く経営的にも効率的である。さらに、超高齢社会を迎え義歯使用患者には褥瘡性潰瘍に対する蒸散、出血性素因を持つ患者には抜歯後の凝固作用など、使用用途は多岐にわたり筆者の日常臨床においてなくてはならないツールになっている。オペレーザーPRO挿入した圧排糸が見えるように歯肉切除を行っていく。歯肉切除と同時に止血しているので、即座にプロビジョナルレストレーション作成にとりかかれる。切開蒸散凝固3つのモードをメモリーにセット。簡単な操作で設定できます。サブソニック振動ブラシ(ユリー)を用いて炭化組織を除去し、完全にカバースクリューを露出させた。カバースクリューを除去しても出血は認められない。ヒーリングアバットメント装着。メスによる切開がないので、早期の印象採得が可能である。褥瘡性潰瘍義歯使用患者には、しばしばこのような褥瘡性潰瘍を認める。義歯内面を調整し、蒸散モードにてレーザー照射する。表面に痂皮が形成される。血液凝固層をインスツルメントを用いてわずかに沈め、新たな出血を促す。再度、レーザーを照射し2層目の血液凝固層を作成する。これを繰り返し、3層目の凝固層を作成した。通常3層ぐらいで剥がれにくい安定した血液凝固層となる。Dental Products News 220 5