Dental Products News217 page 13/28
このページは Dental Products News217 の電子ブックに掲載されている13ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「電子ブックを開く」をクリックすると今すぐ対象ページへ移動します。
概要:
Dental Products News217
必ずMTAフィラペックスをシーラーとして活用しています。アントニス:24時間後でpH10.4※です。寺内:普通のM T Aセメントより少し低いのでしょうか?アントニス:そうですね。とはいえ、2~3週間抗菌作用が持続します。寺内:MTAセメントは抗菌効果が持続するのですね。アントニス:そうです。なるべく硬化は早い方が良いですが、硬化時間が長い方が良い場合もあります。寺内:なるほど。長い硬化時間のM T Aセメントにも欠点もあれば利点もありますよね。完全硬化まで3週間程度時間があるということは、アルカリ性による殺菌作用が持続するとも言えますね。アントニス:そうです。M T Aは硬化膨張する特性と抗菌効果があります。寺内:M T Aには接触した組織の成長因子を増加させる作用もあります。アントニス:ケイ酸カルシウムが組織液と接触してリン酸カルシウムになり、アルカリ性の環境が持続する。リン酸化カルシウムの上にハイドロキシアパタイトが添加し、その上にセメント芽細胞や象牙芽細胞が増殖します。ただ根管充填をする際に気をつけたいのが、根尖孔外に押し出さない寺内:MTAフィラペックスにはサリチル酸レジンも含まれていますね・・・。アントニス:そうですね。レジンはバイオアクティブではないため、根尖外に押し出されてしまうと、その部分の骨形成が阻害されてしまいます。寺内:その他M T Aフィラペックスを使う時に注意するべきことはありますか?アントニス:水分コントロールです。寺内:根管を乾燥させる必要はありませんよね。アントニス:根管を完全に乾燥させる必要はありません。この材料は硬化するために象牙細管からの水分を必要とするからです。寺内:すると完全には根管を乾燥させてはいけないわけですね。でもあまり根管内の水分が多いのも問題です。水分コントロールはどのようにするの症例アントニス・チャニオティス先生Dr. Antonis ChaniotisClinical Instructor affiliated withthe University of Athens,Greece Athens Dental School,Department of Endodontics.2003年よりギリシアにて根管治療専門クリニックご開業2012年よりイギリスのWarwick大学においてClinical fellow teacherを従事ですか?根管にペーパーポイントを使いますか?アントニス:M TAフィラペックスを使用する前に根管内を吸引管で吸引し、ペーパーポイントを一本だけ使うようにしています。それだけで十分です。寺内:なるほど。ようにすることです。下歯槽神経に損傷を与えてしまう危険性があります。MTAフィラペックスシーラーを根管内に塗布し、メインガッタパーチャポイントを挿入しシステムBのプラガーでContinuous Wave of Condensation techniqueにより根尖側根管を加熱加圧充填した(DownPack)。※Santos,A.D.,Moraes.J.C.,Aravjo,E.B.,et al.(2005)physico-chemical propeties of MTA and a novelexerimentacement.International Endodontics Journal 38(7),443-7.doi:10.1111/j.1365-2591.2005.00963.x