Dental Products News215 page 4/28
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Dental Products News215
MI治療におけるダイアグノカム&アイコンの有効性を検証する歯の寿命を延ばすためにできること浦野 佳織 森下 美香 藤田 知世 歯科衛生士/中村歯科医院勤務中村 雅之 中村 佐和子 中村歯科医院/東京都江東区開業みなさまはじめにMI治療という言葉をご存知でしょうか? “ MI ”とは「ミニマルインターベンション(Minimal Intervention)」の略称で、様々な捉え方がありますが、1歯の初期う蝕に対する考えとしては、本当に悪くなってしまった場所だけを最小限に削り修復する歯科治療のことです。歯科治療において歯へのダメージを最小限の侵襲に抑えることが、歯の寿命を延ばすことに繋がります。当医院には、小児から高齢者まで幅広い層の患者様が来院されます。その中で当医院がどのようにMI 治療を行っているかをご紹介したいと思います。歯科治療をする中で、歯牙への侵襲を最小限に抑えるためには、エックス線写真が必須となり歯科医師による正確な診査・診断が必要です。当医院ではエックス線写真やCT 画像に加え、ダイアグノカムを活用しています。症例1はダイアグノカムを使用しう蝕の進行度合いを診査した症例です(図1)。ダイアグノカムにて患歯を撮影するとう蝕の進行度合いが一目瞭然となり(図2)、エックス線写真のように被曝する心配もなく、最小限に治療が行えます(図3)。症例2は矯正装置をつけている患歯をダイアグノカムで診査した症例です。左下5番にう蝕がみられたため(図4)、ダイアグノカムにて撮影してみると黒い透過像がみられました(図5)。このようにう蝕が確認できたため、CR充填にてう蝕処置を行いました(図6)。矯正装置により、デンタルエックス線写真では確認しにくい患歯でも鮮明に撮影することができます。小児図17 の咬合面にう蝕がみられる。図7図3CRにてう蝕処置を行う。図8シーラント処置部の二次う蝕、また裂溝部にう蝕がないことを確認。図2シーラント処置部から二次う蝕がうかがえる。図9シーラント材にて小窩裂溝填塞処置を行う。歯面用ダイアグノカムの使用症例1 ダイアグノカム:女児14歳症例3 ダイアグノカム:男児12歳図4 図5咬合面裂溝部にう蝕が確認できる。図6CRにてう蝕処置を行う。症例2 矯正患者ダイアグノカム症例:男性16歳7 の咬合面にシーラントで予防処置を検討。5 の咬合面にう蝕が見られる。